設備の稼働監視システムとは?メリットや導入事例を紹介

設備の稼働監視システムとは?メリットや導入事例

設備の稼働監視システムとは、設置したカメラやセンサーにより情報を集め、稼働状況を管理するシステムのことです。遠隔で操作ができたり、データ分析を自動で行えたりと、さまざまなメリットがあります。

本記事では、設備の稼働監視システムの導入が進む背景やメリットを詳しく解説します。また、稼働監視システムのタイプと、作業効率化・安全管理のためにクラウド録画サービス「Safie」を導入した事例もあわせて紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

設備の稼働監視システムとは

設備の稼働監視システムとは、工場に設置したカメラやセンサーにより情報を集め、稼働状態をリアルタイムで監視するシステムのことです。稼働監視システムがあれば、稼働状態を遠隔から確認できます。

ここでは、稼働監視システムの導入が進む背景について解説します。

稼働監視システムの導入が進む背景

稼働監視システムの導入に踏み切る企業は、さまざまな課題を抱えています。とくに、次の3つの課題が導入に拍車をかけている要因です。

遠隔に点在する設備点検の負担増

遠隔に点在する設備の点検は、企業にとって大きな負担です。設備についているメーターがアナログであれば、データとして取得できないため、作業員が目視で点検する必要があります。工場や設備が遠隔に複数あれば、その分、負担もより大きくなるでしょう。

設備データを有効活用できない

設備データを有効活用できないことも、稼働監視システムの導入が進む要因のひとつです。デジタルデータとして取り込めないデータは、作業員が手作業で入力しなければなりません。人が作業する以上、ヒューマンエラーは避けられず、また決まった時刻のデータしか取り込めないのもデメリットです。

せっかく取り込んだデータが不十分であれば、そのデータを有効活用することもできません。

設備点検に関する教育に時間がかかる

稼働監視システムの導入が進む背景には、設備点検に関する教育に時間がかかる点も挙げられるでしょう。

メーターが特殊なものであれば、新人従業員がメーターの読み取りを覚えるまで、時間をかけて教育しなければなりません。従業員が頻繁に変わる状況だと、その度に教える必要があり、負担は増します。引き継ぎが正確に行われないと、せっかく読み取ったデータも役に立ちません

稼働監視システムで採用されるクラウド型IoTシステムとは

設備の稼働監視システムには、クラウド型IoTシステムが採用されています。クラウド型IoTシステムでは、読み取ったデータをクラウド上に収集し、解析することが可能です

通常、情報を解析し異常値が検知されると、アラームで通知または表示してくれます。また、クラウド上で処理されたデータは、設備外にあるパソコンやスマートフォンなどでも確認ができて便利です。

収集したデータを設備内だけでなく、社内全体でリアルタイムに共有できます

稼働監視システムを導入する5つのメリット

稼働監視システムの導入には、ある程度のコストがかかりますが、それ以上のメリットを得られます。主なメリットは次の5つです。

  • 設備の稼働状況を一目で把握できる
  • 遠隔で確認・制御できる
  • 設備異常の早期発見につながる
  • 定期巡回の負担を軽減できる
  • 人材の育成や技術伝承に活用できる

次に、それぞれのメリットを解説します。

1.設備の稼働状況を一目で把握できる

稼働監視システムを導入すると、稼働状況を一目で把握できます。データを自動で取得でき、リアルタイムで表示されるため、人が設備にはりついてデータを入手する必要はありません。

複数の設備があっても、まとめてデータを取得できるのも利点です。クラウド上にあるデータは、社内のネットワークから誰でもアクセスできるため、作業効率の向上も見込めるでしょう

2.遠隔で確認・制御できる

稼働監視システムを導入すると、遠隔で確認・制御が可能です。設備の確認や制御のために、わざわざ遠いところまで赴く必要がなくなります。従業員の貴重な時間を費やす必要もなく、移動にかかるコストも削減でき効率的です。

3.設備異常の早期発見につながる

稼働監視システムを導入するメリットのひとつは、設備異常の早期発見です。従業員によるデータ収集では、異常の発見が遅れたり、またデータが異常と示していても異常と判断できなかったりする場合があります。

このような体制だと、設備の異常を未然に防いだり、緊急時に迅速に対応したりできません。場合によっては、大きな事故につながるリスクすらあります。

稼働監視システムは、データをもとに自動で異常を知らせることが可能です。どのような状況が異常事態なのかを細かく設定できるため、早い段階で異常を察知できます。万が一、設備に異常や停止といったトラブルが生じても、迅速に対応できれば、稼働率の低下を招くこともないでしょう。

4.定期巡回の負担を軽減できる

稼働監視システムは、定期巡回の負担軽減にも役立ちます。設備の規模が大きいと、定期巡回の負担も大きくなりがちです。高度な設備であれば、定期巡回する作業員の能力も問われます。

稼働監視システムは、各種センサーやカメラを通じて、設備状況をリアルタイムで監視できるため、定期巡回の負担を大幅に軽減できるでしょう。また、作業のすべてを自動化できれば、定期巡回そのものをなくすことも可能です。

5.人材の育成や技術の伝承に活用できる

設備監視システムの導入は、人材の育成や技術の伝承にも活用できます。どのようなデータが表示されれば異常なのか、またどのように対応すべきかをシステムに登録しておくことで、人材の育成や技術の伝承を効率的に行えるでしょう。

設備稼働監視システムの3つのタイプ

設備稼働監視システムは、大きく次の3つのタイプに分類されます。

  • 稼働状況からアラート検知まで幅広い機能を備えたタイプ
  • 遠隔制御に対応可能なタイプ
  • データ分析に特化したタイプ

以下に、それぞれのタイプを解説します。

1.稼働状況からアラート検知まで可能なタイプ

稼働監視システムのひとつのタイプに、稼働状況からアラート検知まで、幅広い機能を備えたものがあります。AIによる画像認識を使ってデータ収集・共有が可能であるため、稼働状況をリアルタイムで確認できます。異常時にアラート通知を素早く受け取りたい人に向いています。

2.遠隔制御に対応可能なタイプ

稼働監視システムには、遠隔制御に適したタイプもあります。データ収集だけでなく、遠隔で設備の制御も行うことが可能です。自動スイッチの制御や扉の自動開閉、温度や湿度管理などの設定を遠隔から行えます。

工場や施設内での利用だけでなく、ビニールハウスや倉庫、発電所といった施設での活用もおすすめです。複数の施設の制御をまとめて管理・制御したい人に適しているタイプでしょう

3.データ分析に特化したタイプ

稼働監視システムには、データ分析に特化したタイプもあります。集約したデータを分析し、稼働率の改善を図ることで、生産性の向上が見込めるでしょう。このタイプは、複数の異なるシステムのデータを集約することもできます。

稼働監視システムで、データ収集のひとつの方法がクラウドカメラの活用です。元々あるシステムとAPI連携できれば、さまざまな活用方法を期待できます。次章では、クラウド録画サービスの「Safie(セーフィー)」を導入した事例を紹介しましょう。

クラウド録画サービス「Safie」を導入した事例

世界屈指の素材メーカーとして知られるAGC株式会社は、工場や倉庫における作業の効率化のために、ウェアラブルクラウドカメラ「Safie Pocket2(セーフィーポケットツー)」を導入しています。

Safie導入の決め手になったのは、現場の情報を音声つきの映像で残せること、APIサービスが備わっていること、クラウドの高いセキュリティ品質の3点でした。

Safieは映像がクラウドに一定期間保存され、クリップ&ダウンロードできる点が魅力だった点に加え、Safie Pocket2はウェアラブルカメラでありながら定点観測にも適していて高所や狭所の映像も残せる点、SafieがAPIサービスを備えており、AGCの開発システムとAPI連携できる点、クラウドが高いセキュリティ品質である点も導入の大きな決め手となったそうです。

Safieのデータ

Safieの導入後は、Safie Pocket2を使って、不具合が懸念される設備のモニタリングをしています。さらに、APIを利用した計器データの取り込みにも活用しており、AGCのシステムに一定の間隔でスナップショットを送り、数値データに変換しモニタリングも行っています。

その結果として、現場で設備監視したりメモを取ったりといった作業員の工数負担が大幅に減っているところや、不具合を早期に改善できているところにメリットを感じている、と話しています。

モデル画像特長防水防塵
Safie Pocket2Safie Pocket2シンプルな機能構成のエントリーモデルIP67
Safie Pocket2 PlusSafie Pocket2 Plus遠隔業務に必要な機能をフルパッケージIP67
※レンタル料金はお問い合わせください

稼働監視システムの導入にはSafieの活用がおすすめ

稼働監視システムを設備に導入すると、稼働状況を一目で確認できたり遠隔で操作・制御したりすることが可能です。また、遠く離れた設備まで確認に行く必要もなく、従業員の移動時間や業務を格段に削減できます。設備の稼働監視システムにはいくつかのタイプがあるため、どのような目的で導入を目指しているのかを明確にすることが大切です。

設備のデータ収集には、本記事で紹介したSafieのクラウド録画サービスが役に立つでしょう。API連携が可能で、自社のシステムを変更することなく活用できます。高いセキュリティを誇るため、不正アクセスや情報漏えいの心配もありません。稼働監視システムを導入する際は、Safieの利用を検討してみてください。

Safie Pocket2、Safie GOパンフレット
レンタルサービス「Safie Pocketシリーズ」「Safie GO」のご紹介
「Safie Pocketシリーズ」「Safie GO」の活用方法を事例を交えながらご紹介をしています。

※ セーフィーは「セーフィー データ憲章」に基づき、カメラの利用目的別通知の必要性から、設置事業者への依頼や運用整備を逐次行っております。
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