自動倉庫システムとは?種類とメリットやデメリットを解説

自動倉庫システムとは? メリット・デメリット

自動倉庫では、コンピューターで倉庫内の業務を管理するため、生産性が向上し、スペースを有効活用できます。しかしシステム障害やチョコ停によるリスクの可能性もあり、デメリットも考慮して導入を検討しなければなりません。

本記事では、自動倉庫の種類から導入するメリットやデメリット、自動倉庫の管理におすすめのクラウドカメラまで解説します。自動倉庫の導入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

自動倉庫とは

自動倉庫とは、従来、人が行っていた荷物のピッキングや運搬作業を自動システムで行う倉庫のことです。コンピューターで倉庫内の業務を管理できるため、ヒューマンエラーを軽減でき、生産性や安全性が向上します。

またシステムによって荷物を運搬することで、人での作業では難しかった高所への荷物の保管が可能です。限られたスペースを有効活用できるのも自動倉庫のメリットといえるでしょう。

ほかにも、どこにどのような荷物が保管されているのかをシステムで一元管理できるため、荷物のトレーサビリティ(追跡情報)も容易です。種類の異なるさまざまな荷物があっても、クライアントの要望にすぐに対応できる体制を整えられます。

自動倉庫の種類

ここでは、自動倉庫の種類について説明します。自動倉庫には多くの種類がありますが、主なものは次の8つです。

  • バケット自動倉庫
  • パレット自動倉庫
  • フリーサイズ自動倉庫
  • 移動棚型自動倉庫
  • 縦型回転式自動棚
  • 縦型リフト式自動倉庫
  • 冷凍・冷蔵対応自動倉庫
  • シャトル式自動倉庫

ひとつずつご紹介しましょう。

1.バケット自動倉庫

バケット自動倉庫とは、小型のバケットごとに荷物を詰めて、立体式の倉庫に整然と並べて保管する自動倉庫のことです。高層化や立体保管もでき、天井に近い空間も効率よく活用できるといったメリットがあります。

比較的、簡単なシステム構造のため、操作するのに特別な教育は必要ありません。保管している荷物の情報はシステムによって管理され、保管業務の効率化を図れます。

2.パレット自動倉庫

パレット自動倉庫は、パレット単位で荷物や商品を保管する自動倉庫です。パレットに荷物を積み自動で運搬するため、大きい荷物や重たい荷物の保管に適しています。荷物の出し入れはコンピューターによるため、先入れ先出し管理や順列出庫など、複雑になりがちな運用管理におすすめです。

3.フリーサイズ自動倉庫

フリーサイズ自動倉庫は、多品種の商品に対応できる自動倉庫です。形状や重さ、サイズの異なるさまざまな商品を取り扱っている企業に向いています。多階層のシステムを構築でき、大量の商品を管理するのに有効です。

4.移動棚型自動倉庫

移動棚型自動倉庫は、小型の移動台車に棚自体を乗せて移動させ、荷物を保管する倉庫です。移動台車はコンピューターで制御されており、大型の棚を移動させるのも問題ありません。

このシステムの特徴は、棚自体が移動することです。そのため通路スペースが必要なく、格納効率が大幅にアップします。

5.縦型回転式自動棚

縦型回転式自動棚は、高さのあるラックに商品を並べ、内部でラック全体を回転させて商品を収納するシステムです。固定棚と比べると、同じ面積でもより多くの荷物や商品を収納できます。

こちらの自動倉庫では、作業する人が目的の商品を探し回る必要がなく、省力化が可能です。ラック全体がパネルで囲まれているため、安全性も担保され、ホコリなどから商材を守れます。

6.縦型リフト式自動倉庫

縦型リフト式自動倉庫は、上述した縦型回転式自動棚によく似ていますが、棚全体が回転するのではなく、必要な棚のみが移動するスタイルです。より高速なピッキング作業に向いています。

7.冷凍・冷蔵対応自動倉庫

冷凍・冷蔵対応自動倉庫は、名前のとおり、冷蔵品や冷凍品を保管するための自動倉庫です。システムにより自動で入庫や搬出ができるため、厳しい環境のなかで人が作業する必要はありません。業務効率が上がり、従業員の負担軽減につながるでしょう。

8.シャトル式自動倉庫

シャトル式自動倉庫とは、一般的なスタッカークレーンではなく、前後左右に動くシャトル台車を用いて荷物を入出庫するシステムです。高い搬送能力と高密度保管ができ、多くの製造メーカーなどで採用されています。柔軟なレイアウトができ、先入れ先出しにも対応可能です。

自動倉庫を導入するメリット

自動倉庫を導入するメリットは、次の3つです。

  • 生産性が向上する
  • スペースを有効活用できる
  • ヒューマンエラーを削減できる

それぞれのメリットについて解説します。

生産性が向上する

自動倉庫を導入する大きなメリットは、生産性が向上することです。自動倉庫での作業は、自動システムにより制御されており、メンテナンス以外は24時間可動できます。昼夜関係なく作業を行えるため、生産性が飛躍的にアップするでしょう。

一定の作業速度が維持され、荷物の入出庫の管理も容易です。荷物の入庫や出荷のタイミングについても、クライアントの要望に柔軟に対応できるようになります。

スペースを有効活用できる

スペースを有効活用できるのも自動倉庫のメリットです。自動倉庫では、人の手が届かなかった天井近くのスペースにも荷物を保管できます。また、人が動くのに要する通路を確保する必要もありません。自動倉庫を導入すれば、同じ倉庫内により多くの荷物を保管できるようになります

ヒューマンエラーを軽減できる

ヒューマンエラーを軽減できるのもメリットのひとつでしょう。人がどれほど慎重に作業をしても、ヒューマンエラーをゼロにするのはほぼ不可能です。しかしながら、自動倉庫のように自動システムで管理すれば、エラーを限りなく減らせます

ヒューマンエラーが軽減することで、クライアントの満足度向上にもつながるでしょう。

自動倉庫を導入するデメリット

自動倉庫を導入する主なデメリットは、次の3つです。

  • 高額な費用がかかる
  • 保管方法により扱う商材が限られる
  • 機械トラブルとシステム障害のリスクがある

次に、それぞれのデメリットを解説します。

高額な費用がかかる

自動倉庫を導入するデメリットは、高額な費用がかかることです。導入する自動倉庫の種類や規模により費用は異なりますが、小規模の会社で導入するには難しい場合もあるでしょう。

導入する場合は、どのくらいの期間で導入費用を回収できるのかを確認しておく必要があります。回収し利益が出るまでに多大な時間がかかるようであれば、ほかの方法を検討するのがおすすめです。

保管方法により扱う商材が限られる

先に述べたとおり、自動倉庫にはさまざまな種類があります。自動倉庫によって保管方法や管理方法が異なるため、扱う商材が限られる点はデメリットです。そのため、自社の商品に適合する自動倉庫でなければ、期待したほどの効果を得られません。

自動倉庫を導入する際には、どのような商材を保管するのか、またどのように入出庫するのかといったシミュレーションが大事です。自社に適している自動倉庫かをきちんと見極めてから、導入するべきかを判断しましょう。

機械トラブルとシステム障害のリスクがある

自動倉庫はヒューマンエラーを軽減できますが、機械トラブルやシステム障害のリスクがあることを知っておく必要があります。万が一に備えて、機械トラブルやシステム障害が生じたときの対応を考えておかなければなりません。

自動倉庫を導入した会社のサポートや対応できる人材の配置など、トラブルが生じたときにすぐに復旧できる体制づくりが大切です。

倉庫管理にクラウドカメラが役に立つ3つの要素

自動倉庫は倉庫管理の効率化を図れますが、全国各地に倉庫を抱える大企業の場合、すべての倉庫を管理するのは大変と言わざるを得ません。そのような複数の倉庫を管理するには、クラウドカメラが役に立ちます。

クラウドカメラが役に立つ要素は次の3つです。

  • 遠隔から稼働状況をいつでも確認できる
  • 作業内容の記録を残せる
  • トラブルやチョコ停発生の原因究明ができる

ここでは、倉庫管理にクラウドカメラがどのように役に立つのかを詳しくお伝えします。

遠隔から稼働状況をいつでも確認できる

クラウドカメラがあれば、本社にいながら遠隔で倉庫の稼働状況を確認できます。物流のあらゆる過程を視える化できるのが、クラウドカメラの強みです。

セーフィーシステム構造

Safie(セーフィー)は、クラウドカメラとビューアーを組み合わせたクラウド録画サービスで、カメラに映る映像や音声をPCやスマートフォンでいつでもどこからでも視聴できます

セーフィービューアー

トラブルが生じた際も、クラウドカメラの映像があれば、現場に駆けつけなくてもすぐに状況を把握することが可能です。複数のクラウドカメラを導入していても、映像を一括表示できるため、目的の映像をすぐに探し出せるのも嬉しいポイントといえます。

セーフィービューアー

また映像から、繁忙期や閑散期を的確に把握することで、適切な人員配置ができコスト削減にも効果的です。

作業内容の記録を残せる

クラウドカメラが役に立つ要素は、作業内容の記録を残せることです。映像として記録が残っていれば、エンドユーザーやクライアントからの問い合わせがあった場合に、出荷検品や作業履歴を効率よく確認できます。疑問や質問に対して、スムーズに回答できるようになれば、会社の信用度も上がるでしょう

Safieは豊富なラインナップが揃っているため、倉庫内のレイアウトや作業内容にあわせて、適切なカメラを設置できます。LTE搭載で電源に差し込むだけで利用できるインターネット通信機能付きのカメラもあります。

コンセント

トラブルやチョコ停発生の原因究明ができる

クラウドカメラは、トラブルやチョコ停の原因究明に役立ちます。チョコ停とは、生産管理における小規模の故障のことを意味する生産管理用語です。設備の重大な故障ではなく、不具合による部分的な停止のことで、短時間で回復できるような故障を指します。一般的に、発生から回復までにかかる時間は数分程度です。

チョコ停に対して、システム全体に影響を及ぼすような大規模な故障をドカ停と言います。倉庫内で生じるチョコ停の影響は、一つひとつは小さいものですがチョコ停が続くと、その影響が積み上がり大きな損害になります。また、放置するとドカ停に発展しかねません。

そのため、トラブルやチョコ停の原因を早期に突き詰めることは非常に重要です。ここでも、クラウドカメラが役に立ちます。倉庫全体を映し出す場所や、トラブルの発生元と思われる箇所にカメラを設置することで、事実確認や原因究明が可能となるでしょう

Safieは、映像を共有することも簡単です。関係者に映像を共有すれば、トラブルやチョコ停の早期の原因究明が図れます。

製造工場&カメラ

自動倉庫の見える化にはクラウドカメラがおすすめ!

自動倉庫では、自動システムで倉庫の管理ができるため、生産性が向上しスペースを有効活用できます。しかし、導入するために高額な費用がかかることや、扱う商材が限られるなどのデメリットもあるため注意が必要です

自動倉庫は、ヒューマンエラーを軽減できるという強みがあるものの、機械トラブルやシステム故障のリスクがあります。そこでおすすめなのが、クラウドカメラによる作業工程の視える化です。Safieのクラウドカメラは取り付けが簡単で、いつでもどこからでも映像や音声をPCやスマートフォンから確認できます

トラブルやチョコ停の原因究明に、稼働状況の確認に、クラウドカメラの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

物流業界向け活用ガイドと導入事例集
物流業界向けクラウドカメラ活用ガイド
物流業界におけるクラウドカメラの活用方法と導入事例をご紹介しています。

※ セーフィーは「セーフィー データ憲章」に基づき、カメラの利用目的別通知の必要性から、設置事業者への依頼や運用整備を逐次行っております。
※当社は、本ウェブサイトの正確性、完全性、的確性、信頼性等につきまして細心の注意を払っておりますが、いかなる保証をするものではありません。そのため、当社は本ウェブサイトまたは本ウェブサイト掲載の情報の利用によって利用者等に何らかの損害が発生したとしても、かかる損害については一切の責任を負いません。