廃棄ロスを削減する5つの対策!取り組むメリットも紹介

廃棄ロスを削減する5つの方法 原因や取り組むメリット

廃棄ロスを削減するには、廃棄ロスや顧客行動をデータとして収集・分析し、仕入れの適正化を図ることが必要です。また、廃棄ロスとなる前に、価格やタイミングを考慮したうえで値下げを実施することも必要になります。

本記事では、廃棄ロスが起こる原因や有効な対策についてまとめました。廃棄ロスを削減することで得られるメリットも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

廃棄ロスが起こる原因

廃棄ロスとは、消費期限・賞味期限が切れたものや破損したもの、売れ残ったものなどを廃棄することで発生する損失です。主に食品の廃棄を指すため、「食品ロス」と呼ぶこともあります。

日本では年間523万トン、1日あたり約1万4330トンの食品が廃棄されてきました。また、世界全体では、人の消費のために生産された食料の約1/3に相当する年間約13億トンの食品が廃棄されています。(※1)

※1 出典:“今日からできる!家庭でできる食品ロス削減”.政府広報オンライン.2024-6-19(参照 2024-7-29)

廃棄ロス対策について考える前に、廃棄ロスが起こる原因を知っておくことが必要です。主な原因としては、次の5つが挙げられます。

  • 来客数が予想よりも少なかった
  • 売れ筋予想が外れた
  • 消費期限・仕込みの管理ができていない
  • 品切れが多く顧客が離れた
  • 販売量が多すぎた

それぞれの原因について見ていきましょう。

来客数が予想よりも少なかった

仕入れ数は予想来客数から割り出しますが、予想したよりも来客数が少ないときは、商品が余ってしまいます。消費期限が当日中の商品が廃棄ロスになるだけでなく、消費期限が数日ある商品であっても、来客数が少ない状態が続くと廃棄ロスになってしまうでしょう。来客数が少ない原因としては、悪天候や他店舗でのセールが挙げられます。

売れ筋予想が外れた

売れると思った商品が売れず、廃棄ロスが生じるケースもあります。話題になっている食べ物を大量に入荷したものの興味を持つ顧客が少なく、売れ残ってしまうかもしれません。

また、予想外の天候で、売れ筋予想を外してしまうこともあります。たとえば「暑い日が続くだろう」と予想して洗うだけで食べられる素麺を大量に入荷したところ、気温が上がらず、廃棄ロスになってしまうこともあるでしょう。

消費期限・仕込みの管理ができていない

仕入れた商品の消費期限を管理できていないと、一度に大量の商品が消費期限を迎え、廃棄ロスが増えるかもしれません。消費期限ごとに仕入れ数・販売数・在庫数を管理し、期限内に売れるようにスケジュールを立てることが必要です。

また、惣菜のようにその日のうち、あるいは数時間内に消費期限が訪れる食べ物に関しては、仕込みの時点から適切に管理することが求められます。売れる以上に調理したときや、調理していない状態で長期間放置したときも、廃棄ロスが起こるため注意が必要です。

品切れが多く顧客が離れた

仕入れるときは、余らせないようにすることが大切ですが、あまりにも少なく仕入れてしまうと、顧客のニーズに応えられない可能性があります。顧客が必要な数量・商品を購入できず、「この店舗では必要なものが手に入らない」と判断し、離脱が起こるかもしれません。

離脱が起こると、来客数が減り、仕入れた商品が余るようになってしまいます。廃棄ロスが増えるだけでなく、売上の減少にもつながるでしょう。

販売量が多すぎた

販売量が多いことはよいことですが、顧客が必要以上に商品を購入することで、家庭での廃棄ロスが増える可能性があります。たとえば、レタスが数枚だけ必要なのに、大玉でしか売っていない場合、食べきれずに家庭で廃棄するかもしれません。

顧客のニーズに応え、家庭での廃棄ロスを減らすためにも、野菜や惣菜などの消費期限が短いものは量を調整して販売することが必要です。レタスなら、数枚ずつ、あるいは半分をパックにして販売したり、小玉を仕入れたりできるかもしれません。

廃棄ロスを削減するための5つの対策

廃棄ロスを削減することで利益率が向上します。経営を改善するためにも、廃棄ロスを削減するための対策が必要です。主な対策としては、次の5つが挙げられます。

  • 廃棄ロスをデータ化する
  • 顧客行動をデータ化する
  • ウェザーマーケティングを取り入れる
  • 仕入れを適正化する
  • 値下げ幅とタイミングを設定する

各対策について、詳しく見ていきましょう。

廃棄ロスをデータ化する

実際にどの程度の廃棄ロスが起こっているのか、正確に把握することが必要です。毎日の仕入れ数と販売数、廃棄数をデータとして見える化しましょう

仕入れ数は発注書で、販売数はPOSシステムでカウントできますが、廃棄数については廃棄を担当するスタッフがカウントしなくてはいけません。廃棄ロスを正確にデータ化するためにも、仕入れと販売、廃棄の各時点で数値化しておきましょう。

顧客行動をデータ化する

次は顧客行動のデータ化です。消費期限が短い生鮮食品や惣菜などは、廃棄ロスが起こる瞬間をより正確に把握するために、時間ごとの販売数のデータを作成するようにしましょう

また、どのタイミングで売れるかをデータ化するためには、顧客の入退店数や商品選択などの調査も必要です。顧客が多く来店する時間帯や、時間帯ごとの売れ筋商品、同時に購入する商品の組み合わせなどについてデータ化すると、根拠のある仕入れや陳列を実現できるようになります。

顧客行動のデータ化には、防犯カメラを活用してみてはいかがでしょうか。高画質・高解像度の防犯カメラなら、顧客が手に取った商品の判別が可能です。

AIカメラ「Safie One」で顧客行動を計測

Safie One

Safie
Safie One

エッジAIを搭載。画像解析による業務効率化も叶えるカメラ

¥41,800 (税込)

外形φ76.5×92.5mm
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防水性能なし
ネットワーク接続有線LAN、Wi-Fi
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画角水平114° 垂直60°
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Safie One(セーフィーワン)」は人検知機能を標準搭載したAIカメラです。HD画質・30fpsで商品に記載された文字までクリアに判別できます。また、複雑な配線工事をせず設置可能なため、すぐにご利用できるのもSafie Oneの特徴です。

Safie One 設置画像

Safie Oneで撮影した画像は、リアルタイムだけでなく、録画でも確認できます。クラウド録画のため、別途、ハードディスクを準備する必要もありません。

AI-Appイメージ画像

入退店数や店内の混雑状況の把握には、オプションの人数カウントアプリ「AI-App(アイアップ)人数カウント」がおすすめです。AI-AppとSafie Oneを組み合わせることで、出入口の通過人数や、特定のコーナーへの立ち入り人数を正確に分析できるようになります。

顧客行動を正確に把握し、廃棄ロスを削減するためにも、ぜひ手軽に導入できるAIカメラをご検討ください。

ウェザーマーケティングを取り入れる

天候(強風・豪雨・小雨・晴れ・気温など)によっても、来店数は大きく変わります。また、売れ筋も変わるため、天気予報を反映した仕入れ計画・販売計画を立てることが必要です。

なお、天候を基軸としたマーケティングを「ウェザーマーケティング」と呼びます。ウェザーマーケティングを取り入れることで、販売機会のロスを削減できるだけでなく、在庫の効率化や廃棄ロスの削減も可能です。

仕入れを適正化する

廃棄ロスと顧客行動をデータ化し、ウェザーマーケティングと組み合わせることで、販売戦略を立てやすくなります。また、販売戦略が定まると、適正な仕入れ数を割り出せ、廃棄ロスの削減も実現できるでしょう。

長期にわたってデータを蓄積することで、より精度の高い分析が可能になります。カメラを使ってデータを取得するときは、データ容量を気にせずに利用できるサービスの併用がおすすめです

セーフィーでは、録画データを無制限でダウンロードできる「データ無制限ダウンロード」のサービスを提供しています。顧客情報の詳細な分析だけでなく、トラブル発生時の原因究明にもデータの保管は欠かせません。ぜひチェックしてみてください。

値下げ幅とタイミングを設定する

消費期限が短い生鮮食品や惣菜類は、値下げにより廃棄ロスを回避できるかもしれません。ただし、無計画に値下げを実施すると、定価での買い控えを誘発するだけでなく顧客に不公平感を与える可能性があります。値下げ幅とタイミングを適正に設定することが必要になるでしょう。

値下げ幅とタイミングの設定に役立つのが、時間ごとの販売数や顧客行動分析です。また、雨脚が強くなるときや早く暗くなる秋冬は、早めに買い物に来る顧客が多いと予想されるため、普段よりも早めに値下げを実施できるかもしれません。

廃棄ロス削減のメリット

廃棄ロスを削減することで、仕入れ数の適正化が可能です。利益率が向上し、より効率的な経営を実現できるでしょう。また、次のメリットもあります。

  • 廃棄にかかるコスト・労力を削減できる
  • 環境負荷を削減できる
  • 企業イメージの向上にもつながる

それぞれのメリットについて見ていきましょう。

廃棄にかかるコスト・労力を削減できる

廃棄物が増えると、一般廃棄物処理のための廃棄料が増えます。また、廃棄物が増えると、廃棄するスタッフの労力が増えるだけでなく、時間外労働が増えて人件費も増えるかもしれません。

データ取得のための労力が増える点にも、注意が必要です。前項で「廃棄ロスを減らすためには、廃棄数を正確に調べることが必要」と紹介しましたが、廃棄数が多いとカウントにも時間がかかるため、さらにスタッフの労働時間が増えてしまいます

廃棄ロスが減れば、廃棄料や廃棄スタッフの労力・人件費の削減も可能です。無駄なコストや労力を減らすためにも、廃棄ロスの削減が必要といえるでしょう。

環境負荷を削減できる

食品をはじめとするすべての商品は、生産までに大量のエネルギーを必要とします。消費せずに廃棄するとなると、それらの生産エネルギーが無駄になるだけでなく、廃棄エネルギーも発生する点に注意が必要です。

廃棄ロスを減らせば、廃棄物を燃焼する際に発生する二酸化炭素を減らせます。環境負荷を削減でき、地球温暖化対策にもつながるでしょう。

企業イメージの向上にもつながる

環境負荷を削減することは、企業イメージの向上にもつながります。「社会貢献性の高い企業」「地球環境についての意識が高い企業」と社会的に認識され、クリーンなイメージが生まれるでしょう。

店舗が増え、会社に対する情報も増えた現在、消費者は意思を持って買う場所・食べる場所を選ぶようになっています。少々足を延ばすことになっても、社会貢献性が高く、環境問題について真剣に取り組む企業を選ぶ消費者も増えてきました。そのようななか、廃棄ロスの削減に取り組むことは、顧客拡大のためにも欠かせない要素です。

企業イメージが向上することで、「働きたい」と思う人も増えます。人手不足に悩む企業も、廃棄ロスの削減を通して人材確保に努めていきましょう。

顧客ニーズの分析で廃棄ロスを削減しよう

廃棄ロスの削減は、すべての企業・個人が真剣に取り組むべき課題です。経済的な損失につながるだけでなく、ゴミ問題や地球温暖化にもつながるため、早急な対策が必要になります。特に消費期限が短い食品を扱う小売店や飲食店は、廃棄ロス削減のための具体的な対策を立て、実行していくことが不可欠といえるでしょう。

廃棄ロスの削減は、顧客活動や廃棄・仕入れを適切にデータ化することにより実現可能です。AIカメラやクラウドカメラを活用し、廃棄ロスの削減に役立てていきましょう。

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※ セーフィーは「セーフィー データ憲章」に基づき、カメラの利用目的別通知の必要性から、設置事業者への依頼や運用整備を逐次行っております。