ウェアラブルカメラは、ハンズフリーで身に着けて撮影できるコンパクトなカメラです。撮影中も両手が自由になるので、ほかの作業と並行しながら撮影できる利便性の高さがありますが、揺れに耐えられるように手ぶれ補正機能は欠かせません。この記事では、ウェアラブルカメラの手ぶれ補正機能について解説し、手ぶれ補正機能の種類やウェアラブルカメラを選ぶポイントも紹介します。
目次
ウェアラブルカメラの手ぶれ補正機能とは?
ウェアラブルカメラはハンズフリーで撮影できるカメラで、体に装着しやすいようコンパクトな設計と耐久性に優れたモデルが多いのが特徴です。建設業や製造業の現場で使用するカメラとしても導入が進んでいます。
ウェアラブルカメラに欠かせない機能が手ぶれ補正です。手ぶれ補正機能は映像のブレを自動的に防いだり修正したりする機能で、動きながらの撮影が想定されるカメラには必要不可欠です。
ウェアラブルカメラの手ぶれ補正の必要性・有効性
ウェアラブルカメラの手ぶれ補正機能は、建設現場などの作業現場で重宝されています。広大な敷地を巡回する場合や点検作業をしながらでも、手ぶらで撮影できるため非常に便利です。
しかし、動きながら撮影した映像は揺れが生じやすいため、撮影した映像をチェックする際に映像がわかりにくく長時間モニターを観るのがつらいという事態が起こります。一方、手ぶれ補正された映像であれば、長時間のモニタリングでも問題なく快適に視聴できます。
手ぶれ補正機能でカメラの揺れを防止し動きが安定した映像を記録できれば、映像の鮮明さやキレイさに直結します。建設現場の安全パトロールや、劣化や異常がないかの臨場点検などでは些細な見落としが事故につながる恐れもあります。手ぶれが補正された映像であれば細かなチェックがスムーズにでき、安全性の向上にもつながるでしょう。
カメラの手ぶれ補正の種類
ウェアラブルカメラを含むデジタルカメラの手ぶれを補正する仕組みは、いくつかの種類があります。
電子式手ぶれ補正
電子式手ぶれ補正は、撮影した映像データをセンサーで修正する仕組みです。光学式手ぶれ補正よりも画質は劣りますが、ウェアラブルカメラ本体がコンパクトで軽量であるため使い勝手に優れています。安価なモデルが多くコストを抑えられる点が強みです。
光学式手ぶれ補正
光学式手ぶれ補正は、レンズに入り込む光の量を調節し、残像が少なく高画質な映像を撮影できる仕組みです。手ぶれ補正の精度が高いものがいい場合におすすめです。一方、精度を高めるためにモーターを搭載しているため、高額な商品が多い傾向にあります。またレンズサイズが大きくなり重さが増すこともあります。
ハイブリッド手ぶれ補正
ハイブリッド手ぶれ補正は、電子式と光学式の両方を併用した補正の仕組みで、双方の長所が取り入れられています。ゆるやかな揺れに対しては電子式の補正機能が働き、動きのあるアクティブな揺れに対しては光学式の補正機能が働きます。
手ぶれ補正付きウェアラブルカメラの活用シーン
手ぶれ補正付きウェアラブルカメラは、建設現場での監理、工場の作業監視、点検・巡回業務などさまざまなシーンで活用されています。
手ぶらで撮影:作業しながらでも撮影可能
現場の監査や点検作業は、本部からスタッフが現場に行く必要があります。しかし現場の作業者がウェアラブルカメラで撮影した映像を本部に共有できると、移動時間や移動にかかるコストを抑えつつ、現場の監査や点検が行えます。また手ぶれ補正付きのウェアラブルカメラであるため、現場の作業者は作業と並行しながら撮影でき、本部へのスムーズな報告に役立ちます。
歩きながら撮影:長時間のモニターチェックも疲れない
建設現場では工程通りに工事が進められているか、安全に作業が行われているかなどをチェックするため、広い敷地を巡回する必要があります。手ぶれ補正付きウェアラブルカメラであれば、歩きながら各スポットに移動し、さまざまな角度からチェックしても映像の揺れを低減できます。長時間のモニターチェックで手ぶれが原因で疲れることはありません。
遠方をズーム撮影:立ち入り禁止エリアもブレずに確認
建設現場は立ち入れない場所やカメラを設置できない場所は多いため、ズーム機能を使って遠方から撮影する機会もあります。ズームアップ撮影は手ぶれが起きやすいですが、手ぶれ補正付きウェアラブルカメラが撮影をアシストしてくれるため、キレイな映像で正確に確認できます。
手ぶれ補正付きウェアラブルカメラを選ぶ際のポイント
ウェアラブルカメラに手ぶれ補正機能は欠かせませんが、ウェアラブルとして使用するために手ぶれ補正以外にも必要な機能性があります。ウェアラブルカメラを選ぶ際のポイントを紹介します。
解像度を確認する
撮影した映像から見たい箇所を確認するためには、画質の鮮明さを表す解像度が重要になります。ウェアラブルカメラの場合、YouTube撮影などにも用いられるFull HD(920×1080)相当の解像度があると、価格を抑えつつデータ量も大きくなりすぎないのでおすすめです。
フレームレートの高さで選ぶ
映像は、フレーム(静止画)を連続させることで映し出されています。フレームレートとは1秒間に何枚のフレームで構成されるかを表しており、「30fps」は1秒間に30コマのフレームで構成されることを意味します。
一般的なウェアラブルカメラのフレームレートは20〜60fpsが多く、数値が高いほどスムーズで滑らかに撮影できます。30fpsあれば十分に撮影できます。動きが速いものを撮影する場合はフレームレートの高さを重視すると安心です。
ウェアラブルカメラの装着・設置のしやすさ
現場での作業のしやすさを考慮して、ウェアラブルカメラの装着と設置のしやすさは大切です。ウェアラブルカメラは、持ち運びに対応していることからコンパクト設計が基本です。ただし、ヘルメットや胸ポケット、腕など身に着けたい位置によって装着パーツは異なるため、装着したい位置に取り付けやすいタイプを選ぶことが重要ポイントです。また、定点撮影したい場合は三脚などに簡単に取り付けられるかを確認しておきましょう。
連続撮影時間を確認する
連続撮影時間は、1回の動画で撮影できる時間の長さのことです。定点撮影する場合など長時間撮影を想定している場合は、必ずチェックしておきたいポイントです。連続撮影時間が短いと長時間撮影ができず、動画が細かく分かれてしまいます。
ウェアラブルカメラによって撮影可能な時間はさまざまで、30分から3時間以上の撮影ができるタイプがあります。低解像モードに切り替えてより長く撮影できるタイプもあるため、連続撮影時間についてもしっかり確認しておきましょう。
ウェアラブルカメラのバッテリーや充電方法
ウェアラブルカメラは外出先などで使用する機会が多いため、バッテリーが長時間もつタイプがおすすめです。モバイルバッテリーからの充電に対応しているとさらに便利です。
背面ディスプレイ・タッチパネル
背面ディスプレイやタッチパネルは、操作性の高さにつながる要素です。背面ディスプレイがあることで、撮影しながら映像の確認が容易に行えます。また、タッチパネル式であればネットワークの接続確認、撮影モードの設定などもスムーズに行いやすく便利な機能です。反対に手袋を装着しているときはボタンのほうが操作しやすいこともあるため、操作性のよさは使用するシーンに合わせて選ぶとよいでしょう。
通話可能なウェアラブルカメラ
通話機能付きのタイプもあるため、遠隔地でもウェアラブルカメラを通じて映像を共有しながら会話ができます。現場と本部など離れた場所で撮影と会話を想定している場合、通話機能が重宝します。
まとめ
カメラで撮影し離れた場所に映像を共有できると、さまざまな現場で業務効率化や省人化につながります。手ぶれ補正機能付きウェアラブルカメラであれば、よりスムーズに撮影ができキレイな映像を共有できます。作業しながらの手ぶら撮影や広い敷地を歩きながら撮影、立ち入れない場所などをズーム撮影する際も手ぶれ補正機能の効果が発揮されるでしょう。
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