オフィス拠点の「物理セキュリティ」を考える。今こそ「安全・安心な入退室管理」を実現すべき理由とは?

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オフィス回帰の兆しも見えるなど、在宅と出社を組み合わせたハイブリッドワークが広がりつつある現在。働き手の環境が流動化する中では、自社の顧客や製品、経営戦略にかかわる情報の保護体制を今一度見直すことが肝心だ。オフィスの「入退室管理」は、その際の重要な検討項目の1つといえる。「Safie Entrance2(セーフィー エントランス ツー)」を活用し顔認証による高度な入退室管理を実現した2社の事例を基に、ニューノーマル時代のオフィスセキュリティを考える。

※こちらの記事は「日経ビジネス 2022年11月7日号」に掲載されたインタビュー記事を転載したものです。

CASE1:株式会社サイバーセキュリティクラウド
セキュリティメーカーが選んだ最新顔認証システム

株式会社サイバーセキュリティクラウド
人事部 部長
下村 岳

ICカードのなりすましリスクが課題に

ハッカー対策サービスを展開するサイバーセキュリティクラウド。「世界中の人々が安心安全に使えるサイバー空間を創造する」という理念のもと、90以上の国/地域でサービスを展開するグローバルリーディングカンパニーだ。

「サイバー攻撃によるインシデントが発生すれば企業のブランドイメージは損なわれ、最悪の場合、事業継続が困難になります。サイバーセキュリティの重要性はますます高まっています」と同社の下村 岳氏は語る。

また近年は、オフィスへの不正侵入などの犯罪も深刻化。オフィスセキュリティも企業にとっての重要課題になっている。

「グローバルセキュリティメーカーである当社が、情報漏えい事故を起こすわけにはいきません。オフィスの入退室管理については従来、ICカード式を採用していましたが、より高度な仕組みに刷新したいと考えました」(下村氏)。

ICカードには紛失・盗難に起因するなりすましのリスクが付いて回る。また、社員がICカードを忘れた場合に備え、管理部門の社員がオフィスに在席している必要があり、これによる負担も課題だったという。

管理者がオフィスに常駐する必要はない

そこで同社は、オフィス移転を機に入退室管理システムの刷新を決定。セキュリティレベルが高く、非接触型で衛生的な「顔認証」の仕組みを軸にツールを検討した。

「採用したのが、クラウド入退室管理システム『Safie Entrance2』です。決め手は、ユーザ体験の良さと管理の容易さでした。認証精度が高いので、ストレスなく入退室できます。また顔登録の作業も、社員が自分でクラウドにアクセスして画像を登録する仕組みなので、管理者の手間はかかりません。この辺りは他社製品とも比較し、非常に楽だと感じました」と下村氏は述べる。

オフィス内の計6カ所にSafie Entrance2を設置。一部は入室権限の設定も変えている。

「ICカードの紛失や貸し借りといったリスク要因が排除できたほか、入室履歴が映像付きのログで確認できるようになり、セキュリティが向上できています」(下村氏)。

ICカードの管理が不要になり、かつ管理がクラウド上で行えるため、管理者がオフィスに常駐する必要もなくなった。入退室管理システム全体の運用工数を大幅に削減できている。

セキュリティの大切さを知り尽くした同社が、プロの目で選んだ最適解。「Safie Entrance2という先進的なシステムを使っていることが、当社のイメージアップにも貢献してくれるものと期待しています」と下村氏は語った。

認証精度が高く、スピーディに入退室できる

CASE2:THECOO株式会社
高い安全性とスムーズな入退室を両立し、社員にも好評

THECOO株式会社
メンバーサクセス本部
メンバーサクセス部 V2DM
清水 彩加

解錠がうまくいかず、ドア前に行列が

アイドルやアーティスト、俳優、インフルエンサーなど、多くの人の支持を集める彼/彼女らの活動とファンの応援する想いを支えるのがTHECOOの主なビジネスである。会員制ファンコミュニティプラットフォーム「Fanicon」の運営を軸に成長を続け、2021年12月には東証マザーズ(現グロース市場)上場を果たした。

「以前から上場を視野に入れたセキュリティ強化を念頭に、オンプレミス型の顔認証による入退室管理の仕組みを導入して利用してきました。ところが、『顔を向けてもスムーズに解錠されない』『顔登録の際に現場立ち合いが必要』『運用に手間と時間がかかる』などの点が課題となっていました」と同社の清水 彩加氏は振り返る。

出社時間帯などは、認証がうまくいかないとドア前に行列ができてしまうため、別の社員の顔で解錠して入室するといったことが頻発。安全管理上も問題だった。

複数のドアをクラウドで一元管理

そんな同社は、事業拡大にともなう社員増に対応するためオフィスを移転。その際に採用したのがSafie Entrance2だ。採用した理由は大きく3つ。スムーズに入退室できる認証精度の高さと解錠スピードの速さ、クラウド上で一連の作業が完結する管理負荷の少なさだ。

「立ち止まる必要がないくらいのスピード感で入室できるようになりました。また顔登録を含む管理作業の大半がクラウドの管理画面で完結できるため、管理負荷が劇的に削減できた点もうれしいですね」(清水氏)。

以前は現場立ち合いと、1人につき10分程度の時間を要した登録作業が、今はメールの送信で完結できている。

同社では2022年9月末に、Faniconを利用するクリエイターが動画撮影などを行うためのスタジオ施設をオープンした。「設置箇所が増えても、クラウド上で入退室を一括管理できるため、手間はそれほど変わらないと思います」と清水氏は言う。

さらに、クラウド勤怠管理システム「KING OF TIME」との連携も可能なことから、状況に応じて検討したいと話す。これが実現できれば、オフィスの入退室履歴と勤怠管理を連動させたり、交通費精算を自動化したりすることが可能になる。

「Safie Entrance2の導入を機に、やりたいことが叶う可能性が広がったと感じています」と清水氏は話す。急成長を続ける同社において、オフィスはまだまだ変わり続ける。セキュリティ強化以外にも多くの可能性を秘めたSafie Entrance2が、多様な取り組みの一助になるはずだ。

軽く顔をかざすだけで素早く解錠される

高いセキュリティとスピーディな入退室を実現する「Safie Entrance2」

特長は、顔認証による高度なセキュリティと、スピード解錠が省コストで実現できる点にある。ICカード認証で課題になるカードの紛失、第三者によるなりすましのリスクがなく、ハンズフリーで本人確認が行える。

顔データの保管や設定、ログや権限の管理などを担うシステムはクラウド型のため、設置箇所が複数/多拠点にわたっても一元管理が可能。顔の登録や端末の設定のために出社する必要がなく、リモートワーク環境で完結できる点もメリットだ。もちろん、導入に際して自前でサーバー機器などを用意する必要もない。

クラウド上のデータや通信は最新の暗号化技術で守られておりセキュリティ面も安心だ。加えて、クラウド勤怠管理ツールやセーフィーのクラウドカメラとの連携など、将来的な拡張性も備える。多様なメリットを備える「Safie Entrance2」は、リモートワーク時代のオフィスセキュリティをアップグレードするソリューションといえるだろう。

※こちらの記事は「日経ビジネス 2022年11月7日号」に掲載されたインタビュー記事を転載したものです。

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