SIM対応の防犯カメラとは、SIMカードを挿入し、LTE(4G)回線を利用してインターネットに接続できる防犯カメラのことです。携帯電話会社の電波を利用する仕組みで、電波が届くエリアであれば利用可能です。
本記事では、SIM対応の防犯カメラのメリットと注意点、おすすめのカメラを解説します。導入事例も紹介しますので、SIM対応の防犯カメラの導入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
目次
SIM対応の防犯カメラとは
SIM対応の防犯カメラとは、SIMカードを挿入し、LTE回線を利用することによってインターネット接続できる防犯カメラのことです。LTEとは「Long Term Evolution」の略で、インターネット通信ができる規格のことです。
Wi-FiルーターやLANケーブルを用いた固定インターネット接続がなくても、携帯電話会社の電波を使って映像をクラウドにアップロードしたり、スマートフォンやパソコンからリアルタイム映像を確認したりできます。
インターネットを利用する防犯カメラの場合、光回線などの工事をしなければなりません。しかしながら、山間部・農村部や離島など、今でもインターネット通信のないエリアは多くあり、そのような場所では利用できないのが実情です。
SIM対応の防犯カメラであれば、携帯電話会社の基地局からの電波を利用するため、電波が届く場所であれば導入できます。
SIM対応の防犯カメラ設置におすすめの環境

SIM対応の防犯カメラは、たとえば次のような場所での設置におすすめです。
- 農場や畑、ビニールハウス:人が常駐しない場所での盗難対策や、野生動物の監視
- 建設現場や工事現場:仮設事務所や資材置き場など、短期間の設置が必要な場所
- 駐車場やコインパーキング:不正駐車、車上狙い(車上荒らし)などの対策
普段は無人だったり、人目の届かない場所だったりする農場や畑、夜間の建設現場などで、盗難防止や不審者侵入防止の役割を果たします。
本記事の後半で、おすすめのSIM対応の防犯カメラを紹介しますので、これまで防犯カメラの導入を諦めていた方は、ぜひ参考にしてみてください。
SIM対応の防犯カメラのメリット
SIM対応の防犯カメラのおもなメリットは、次の3つです。
- インターネット回線が不要
- 設置できる場所の選択肢が広い
- 通信が安定している
次に、それぞれのメリットを詳しく解説します。
インターネット回線が不要
すでに述べた通りですが、SIM対応の防犯カメラの大きなメリットは、インターネット回線が不要なことです。インターネット回線はどこにでも引けるわけではない上、回線が引けたとしても回線工事に時間がかかります。SIM対応の防犯カメラなら回線工事が必要ないため、導入コストも下げられます。
設置できる場所の選択肢が多い
設置できる場所の選択肢が多いのもメリットです。先述のとおり、屋外の工事現場や畑など、希望する場所に防犯カメラを設置できる可能性が高いです。SIM対応の防犯カメラは携帯電話会社の電波を利用しますが、キャリアといわれる大手携帯会社の電波は全国に行き渡っているため、ほとんどの場所で利用が可能です。設置場所にあまり制限がないのは大きな強みでしょう。
通信が安定している
通信が安定していることもメリットです。LTE回線は、携帯電話の4Gや5Gと同様に、高速で安定していることが特徴です。鮮明で滑らかな映像が残せるため、トラブルが生じたときの映像確認においても安心です。
SIM対応の防犯カメラの注意点
SIM対応の防犯カメラにはメリットがある一方、注意したい点もあります。設置した後に「利用できなかった」ということがないように、次の点には注意してください。
通信容量を確認する
LTE回線は通信が高速で安定しているものの、SIMカードでの通信となるため、契約プランによっては、通信容量を超えると制限がかかります。携帯電話を思い浮かべるとイメージできるでしょう。
通信制限がかかると通信速度が遅くなり、きれいな映像を残せません。映像が乱れるばかりか、場合によっては映像を残せない可能性もあります。SIMカードを提供している通信事業者の契約プランを確認し、必要な通信容量がカバーできるプランを選びましょう。
電波状況を確認する
SIM対応の防犯カメラは設置できる場所が多いものの、設置場所によってはLTEの電波が弱い、または圏外になることがあります。
基本的には大手携帯会社では十分な基地局を有しており、通信エリアは日本全国に広がっていますが、山間部や奥まった場所、地下だと通信が不安定になる・映像が途切れることがあります。
事前にスマートフォンで電波状況を確認し、電波の届き具合を確認しておくと良いでしょう。
電源の確保が必要
一般的なSIM対応の防犯カメラは、AC電源(コンセント)、またはバッテリー式となり、電源の確保が必要です。屋外設置の場合、電源を確保できないと長時間の運用が難しいので注意が必要です。DC電源(太陽光発電など)を利用できるカメラを選ぶと良いでしょう。
防犯カメラを導入する際に注意すべき点
防犯カメラを導入する際は、プライバシーの侵害にあたらないように十分な配慮が必要です。防犯カメラを設置する場所によっては、必要以上の情報を撮影してしまう可能性があります。高性能な防犯カメラであればあるほど、映像はクリアです。特定の個人を識別できる映像は、個人情報保護法で規定される個人情報にあたるため、取り扱いには十分に気を付けなければなりません。
防犯カメラを設置する場合は、防犯カメラで撮影していることを公表する必要があります。その上、防犯以外の目的で映像を利用する場合は、利用目的の公表も求められます。防犯カメラに映り込む人に対して「防犯カメラによる撮影を行っています」と知らせることが必要です。ほかにも、撮影した映像が漏洩することがないように、きちんとした管理体制も求められます。
▼こちらの記事で詳しく説明してますので、ぜひご一読ください。
おすすめのSIM対応(LTE搭載)の防犯カメラ
SIM対応の防犯カメラとして、Safie GO(セーフィーゴーシリーズ)とSafie Pocketシリーズ(セーフィーポケットシリーズ)がおすすめです。どちらも映像がクラウド上に保存される「クラウド型のSIM対応カメラ(以下、クラウドカメラと記載)」です。
それぞれのカメラの導入事例も紹介しますので、導入の決め手や成果など、ぜひチェックしてみてください。
Safie GOシリーズ

Safie GOシリーズ(セーフィーゴーシリーズ)は、LTE搭載のクラウドカメラで、電源に挿すだけですぐに使えます。畑など周囲に利用できる電源がない場合は、ソーラーパネルやバッテリーで利用できるモデルもあります。自分で簡単に設置できるため、工事費が必要ありません。
コンパクトボディのため、簡単に持ち運びができるのも特徴です。広い工事現場や工場内で設置拠点を変えたい場合、現場間の持ち運びや郵送も容易です。
360度全方位撮影可能なモデル、音声マイクつきのモデル、エッジAI機能搭載で高度な人物検出が可能なモデルなど、目的に合ったカメラを選べます。直近30日間分のデータを無制限にダウンロードできるオプションもあるため、画像が上書きされる心配もありません。
Safie GOシリーズは月額制レンタルプランでの提供となり、カメラ本体+ルーター+30日録画(HD/最大30fps)がパックになっています。
モデル | 画像 | 特長 | 防水防塵 |
---|---|---|---|
Safie GO 180 | ![]() | 180度の広角レンズ | IP66 |
Safie GO 360 | ![]() | 360度全方位を撮影 | IP66 |
Safie GO PTZ | ![]() | PTZ操作が可能 | IP66 |
Safie GO PTZ Plus | ![]() | GPS搭載で設置位置を確認 | IP66 |
Safie GO PTZ AI | ![]() | エッジAI搭載で人物検出可能 | IP66 |
Safie GOを導入した事例を2つ紹介しますので、見ていきましょう。
青木あすなろ建設株式会社の導入事例

青木あすなろ建設株式会社は、東京都に本社を構える建設会社です。同社では既設カメラの画像の悪さを問題視しており、Safie GOの導入に至ったと話しています。導入の決め手となった特徴は次のとおりです。
- 高画質で動画が撮影できる
- コンセントに挿すだけで設置が容易
- タイムラプス機能やムービークリップなどの機能が充実
- 導入によって本社と現場がつながる
タイムラプス機能とは、録画データを自動でタイムラプス動画として保存できる機能です。特定の曜日や時間帯を指定して、480〜1440倍の再生速度で自動保存できます。またムービークリップとは、録画した画像から、残しておきたい時間を指定して映像を切り取り、クラウド上のストレージに残しておく機能です。
同社では、画像の鮮明さや機能の豊富さが現場の好評を得て、試験導入から半年後に本格導入に踏み切っています。安全点検時の業務効率化や本店とのコミュニケーションの活性化、第三者侵入の抑止力などにつながっているとのことです。
細田建設株式会社の導入事例

細田建設株式会社で現場監督を20年以上勤める小林さんは、Safie GOを導入し、「確実に時間の無駄を省けた」と喜びの声を寄せています。小林さんが導入を決めたのは、クラウド利用でアップデートの手間が不要なことと、電源に挿すだけで使える便利さでした。
小林さんは、LTE搭載のSafie GOを4台導入し、現場監督の悩みである慢性的な時間不足・人手不足を解消するだけでなく、施工中の防犯・トラブル管理にも活用しています。
Safie Pocketシリーズ

Safie Pocketシリーズ(セーフィーポケットシリーズ)は、ハンズフリーで利用できるウェアラブル型のクラウドカメラです。バッテリーと通信機能が内蔵されているため、内蔵バッテリーだけで最大8時間の稼働が可能です。作業着やヘルメットに付けたり、三脚やアタッチメントに取り付けたりと、さまざまな使い方ができます。
通話機能付きで、同じ映像を共有しながらコミュニケーションが取れるため、本社と現場間との意思疎通もスムーズになるでしょう。また、撮影した動画や写真データは、クラウド上に30日間分保存されるため安心です。後日、データが必要になった際にダウンロードして利用できます。
Safie GOシリーズ同様、Safie Pocket シリーズも月額制レンタルプランでの提供となり、カメラ本体+データ通信費用+30日クラウド録画がパックになっています。
モデル | 画像 | 特長 | 防水防塵 |
---|---|---|---|
Safie Pocket2 | ![]() | シンプルな機能構成のエントリーモデル | IP67 |
Safie Pocket2 Plus | ![]() | 遠隔業務に必要な機能をフルパッケージ | IP67 |
ハウス食品株式会社の導入事例

ハウス食品株式会社では、製品の開発研究を担う部署でSafie Pocket2を導入しています。同社がSafie Pocket2を導入するに至った決め手は、次の6つでした。
- 両手を使うことができ、安全に使用できる
- 装着しても違和感がなく、扱いやすい
- バッテリーの持続時間が長い
- 映像・音声・画像が安定している
- グループ通話ができる
- 録画映像の操作が容易である
同社では、Safie Pocket2を生産テストの遠隔立ち会いに活用しています。Safie Pocket2を導入したことで、工場に出張できない勤務者が立ち会いに参加できるようになり、出張のための時間やコストを圧縮できるようになったとのことです。これまで立ち会いに参加できなかった担当者も、最終フェーズまで携われるようになり、モチベーションの向上につながったと喜びの声を寄せています。
株式会社ケー・エフ・シーの導入事例

株式会社ケー・エフ・シーは、建設用ファスニング資材の開発・販売、トンネル掘削用資材の開発・販売、インフラ工事請負の3つのビジネスを柱に事業を展開している会社です。
同社では、費用面で導入のハードルが低かったことと、コンパクトでシンプルな構造が決め手となり、Safie Pocket2を6台導入しています。元々の導入目的は、建設現場における施工管理の効率化でした。
Safie Pocket2を導入することで、離れた場所にいるベテランスタッフが、映像を見ながら現場の状況を確認できるようになったとのことです。そのため、現場への駆けつける回数が減り時間のロスが少なくなったと、Safie Pocket2の導入効果を話しています。
さらに、Safie Pocket2は機器構成もシンプルで、コンパクトで使い勝手がよいのも魅力的である上、レンタルプランがあるため導入のハードルも低かった、と話しています。
SafieのSIM対応カメラは導入しやすくておすすめ
SIM対応の防犯カメラは、インターネット回線が不要なため、畑や工事現場などといった設置が難しい場所でも導入できます。
Safie GOシリーズとSafie Pocketシリーズは、どちらもLTE搭載で電源に挿すだけで利用できるクラウドカメラです。Safie GOシリーズは、電源がない場合でも活用できるようソーラーパネルやバッテリーで利用できるモデルがあるのが特徴です。またSafie Pocketシリーズは、衣服やヘルメットに付けられ、ハンズフリーで撮影できるのが特徴です。
SIM対応の防犯カメラを探している方は、Safieのクラウドカメラをぜひ検討してみてください。
- レンタルサービス「Safie Pocketシリーズ」「Safie GO」のご紹介
- 「Safie Pocketシリーズ」「Safie GO」の活用方法を事例を交えながらご紹介をしています。
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