機械・設備の多い建設現場や製造工場では、さまざまな原因で事故が発生する可能性があります。事故の発生をできる限り抑えるためには、起こりやすい事故やその原因を把握したうえで、社員の安全意識を高める必要があります。
本記事では、建設現場や製造工場で起こる事故や事故防止のためにできることを解説します。安全対策にクラウドカメラの導入がおすすめな理由や、クラウドカメラを利用した企業事例も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
目次
建設現場や製造工場で起こる事故
建設現場や製造工場では、さまざまな原因で事故が発生します。どのような事故が起こりうるのか詳しく見ていきましょう。
切れ・こすれ
業務用カッターやスライサーなどに接触して指を切ったり、切断されたりする事故です。事故を防止するためには、耐切創性手袋の支給やカッターナイフの適切な使用、作業員への研修や安全教育が必要となるでしょう。
作業中は細心の注意を払い、機械の清掃時は機械を完全に停止させてから行うようにしてください。
挟まれ・巻き込まれ
機械の管理不良や操作ミスによって機械の可動部分に身体が挟まれたり、身体の一部が機械に巻き込まれたりする事故です。重傷になるケースが多く、建設現場・製造工場で起こりうる事故の中でも特に注意が必要といえます。機械の整備不良や操作ミスが、原因となることが多いです。
作業現場の環境を整備し、機械と人の間に十分なスペースを確保するようにしましょう。
転倒・転落
物の運搬中や作業中につまずいて転倒したり、機器が転落したりする事故です。高所作業が多い建設現場では、転落や墜落といった落下事故のリスクが非常に高くなっています。
工場は床が濡れていたり油が飛び散ったりしている場合があるため、足を滑らせやすいこともあるでしょう。
崩壊・倒壊
埋設物の掘削時における溝や法面などの崩壊、あるいは工事中の建造物の倒壊に作業員が巻き込まれる事故です。大雨や台風といった自然災害に起因する場合もあるでしょう。
建造物を組み立てる際はあらかじめ作業計画を立て、材料を事前に点検して損傷や腐食のあるものは使用しないようにしてください。悪天候の際は無理に作業せず、作業を中断することも事故防止のために大切です。
飛来・落下
高所作業中の落下は、死亡事故につながる場合があり非常に危険です。そのため、十分な安全教育と対策を講じる必要があるでしょう。
また、建設機器で吊り上げて移動させていた建材が落下、飛来することもあります。特に重量物が落下、飛来した場合は、高所作業中の事故と同様に重大事故に直結するため、十分な注意が必要です。
接触・激突
建設現場は大きい機械や建材を吊り上げたり、移動させたりする機会が多く、それらの機械や建材が作業員に激突する可能性があります。大型車両や特殊車両の出入りが多い場合、それらが作業員に接触・激突する可能性も十分に考えられるでしょう。
接触・激突事故を防ぐには、文字を入れたバリケードを設置して注意喚起を促す方法が有効です。
交通事故
道路舗装工事の作業箇所に走行中の車が突っ込んで作業員を跳ね飛ばす事故や、建設機器や建材を現場に輸送する際に発生する事故も、建設現場で発生する可能性があります。
大型車両が出入りする現場では、交通事故を防ぐために交通誘導員を配置するようにしましょう。大型車両は死角が発生しやすいため、運転者の教育を事前にしっかりと行うことも大切です。
事故防止のためにできることの例
建設現場や製造工場での事故を未然に防ぐには、事故防止のためのリスク対策を実施する必要があります。具体的にどのような対策があるのか、詳しく見ていきましょう。
5S活動の徹底
「整理」「整頓」「清掃」「清潔」「しつけ」からなる「5S」を徹底し、現場の作業環境を改善することが大切です。現場に散乱した不要なものは転倒事故や落下事故の原因となるため、清潔で快適な現場を維持する必要があります。
5S活動を徹底すれば、道具類の散乱による転倒を防止できたり、機械の不具合にいち早く気付けたりすることが可能です。その結果、転倒事故や落下事故だけでなく、挟まれや巻き込まれ事故も防げます。
5S活動は、一時的なものでは意味がありません。現場にしっかりと定着するよう、継続的に行いましょう。
KYT(危険予知訓練)の実施
KYTとは「危険予知トレーニング」の頭文字から取られた造語であり、作業員の現場での安全意識を高めて危険を低減するための訓練です。現場において事故につながる危険を見つけ、事故の発生確率や危険度を分析することで、事故が起こりやすい作業や場所を洗い出します。
日頃からKYTを実施していけば、作業員の安全意識の向上につながるでしょう。
ヒヤリハットの共有
ヒヤリハットとは、「思わずヒヤリとしたりハットしたり」するような危険なミスを指す言葉です。より具体的にいうと、「危険なことが起こったものの、幸い重大な事故には至らなかった」状態を指します。ヒヤリハットを共有することで、作業員一人ひとりが身の回りに潜む危険を把握することが可能です。
ヒヤリハットの事例を収集・記録し、作業員の間で共有すれば、事故防止に向けた適切な対策を講じることができるでしょう。
メンタルヘルス対策
高いストレス状態や慢性的な睡眠不足は、認知機能に影響を与えるため集中力・注意力が低下してしまい、事故につながる場合があります。作業員の危険な行動を防止するためにも、メンタルヘルス対策に力を入れる必要があるでしょう。
特に建設業では、実際に作業している現場において、ストレス対策を実施することが有効です。
安全パトロール・定期的なメンテナンス
現場を定期的に巡回し、安全な作業や災害防止策がとられているか、危険な要因がないかを確認することが大切です。経験の浅い作業員もパトロールに参加してもらい、新鮮な目を加えてチェックすれば、ベテラン作業員では見落としてしまうようなことも見つけられます。
機械や設備の定期的なメンテナンスも欠かさず行い、不具合や故障を見つけましょう。挟まれ・巻き込まれ事故は、機械や設備の不具合が原因になることが多いです。事故を防ぐためには、なるべく早く修理・更新を行う必要があります。
工事現場内・工場内の安全対策には「Safie」のクラウドカメラがおすすめ
工場現場内・工場内の安全対策には、クラウドカメラの導入もおすすめです。クラウドカメラで遠隔現場の状況がすぐにわかるようになれば、現場の見守りの強化や、危険行動の発見に役立てることができます。
クラウドカメラにはさまざまな種類がありますが、工事現場や工場内で使用する場合は、「Safie(セーフィー)」のクラウドカメラがおすすめです。
「Safie」では、LTE搭載で防水防塵性能に優れた、現場向きのクラウドカメラを多数ラインナップ。ウェアラブルクラウドカメラの「Safie Pocket(セーフィー ポケット) シリーズ」や電源を挿すだけですぐ使用できる「Safie GO(セーフィー ゴー)シリーズ」など、設置環境や利用用途に応じて最適な機種が選択できます。
クラウドカメラを利用して安全対策を行っている事例
クラウドカメラは、製造業や建設業など幅広い業界で導入されています。その活用方法も遠隔臨場や安全対策、業務改善などさまざまです。今回は、クラウドカメラを利用して安全対策を行っている企業の事例を紹介します。
東北電力株式会社の事例
東北電力株式会社原町火力発電所では、発電所内の遠隔安全パトロールに「Safie Pocket2」を利用しています。担当者を含め、より多くの目で日常的かつ効率的な安全パトロールを実現したいと考えたことが導入のきっかけです。設置・移設が容易なこと、クラウド管理でどこからでも映像を見られることなども魅力に感じています。
「Safie Pocket2」を導入したことで、遠隔臨場によってより多くの作業現場を確認できるようになりました。安全パトロールを実施する機会が増えたことで、安全意識の向上をはじめとする安全コミュニケーションの活性化につながっています。
今後は、「Safie Pocket2」の映像を活用して安全パトロールを進化させ、不安全行為を画像解析で検知・通報する研究を実施していきたいとのことです。
清水建設株式会社の事例
清水建設株式会社は、建設業界のDX先進企業です。施工現場・重機作業時の安全管理や災害時の現場確認などに、「Safie GO PTZ」を利用しています。「Safie GO PTZ」にはPTZ機能が備わっているため、ズームや画角を遠隔操作して、広大な現場で特定のスポットを確認するのに適していると感じたことが、導入のきっかけです。
「Safie GO PTZ」を導入したことで、遠隔地からでも毎日現場を確認できるようになりました。現場にいけない日でもカメラ映像で管理漏れを防げるため、安全品質の向上を実感しています。また、以前なら現場に赴いていたような状況でも、映像をリアルタイムで確認して、管理者同士が連絡を取り合えるようになりました。
安全管理は建設業の最重要課題といえるため、今後は「Safie GO PTZ」をさらに有効活用して災害のない施工現場を実現していきたいとのことです。
AGC株式会社の事例
世界屈指の素材メーカー・AGC株式会社では、工場・倉庫の安全確認および作業の効率化を目的として、「Safie Pocket2」と「Safie GO 180」を利用しています。現場の情報を音声付きの映像できちんと残せること、APIのサービスが備わっていたことが導入のきっかけです。セキュリティ品質が高かったことも、導入の決め手となりました。
工場では「Safie Pocket2」、倉庫では「Safie GO 180」を使うことが多く、映像で不安全行動をチェックして、安全管理の改善策を講じています。作業効率化という点でも高い効果を感じており、現場への移動時間が軽減されるだけでなく、設備のモニタリングにおける工数負担も大幅に減りました。
今後はデータサイエンス部門とも連携し、映像解析を駆使して産業と生活の発展に寄与する素材を安定提供し続けたいとのことです。
クラウドカメラを活用して社員の安全意識を高めよう
建設現場や製造工場では、さまざまな事故が起こる可能性があります。中には死亡事故につながる恐れがあるものも存在するため、事故防止のための対策を徹底する必要があるでしょう。5S活動やKYT、ヒヤリハットの共有などを通して、作業員全体の安全意識を高めることが大切です。
より安全対策を徹底するためには、「Safie」のクラウドカメラの活用が効果的です。遠隔地からカメラの映像を確認できる特徴を活かせば、効率的な安全管理を実現できます。今回紹介した事例のように、クラウドカメラの導入にはさまざまなメリットがあるので、ぜひ導入を検討してみてください。
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