建設現場の足場作業では、墜落・転落事故のリスクが常につきまといます。「墜落リスクをなくしたい」「現場での安全策を徹底させたい」と考えている現場監督や安全管理者の方々も多いのではないでしょうか。
足場作業の安全対策は、作業員の命を守るだけでなく、発注者や協力会社からの信頼獲得にもつながる重要な取り組みです。
この記事では、法律や省令をもとに、足場作業の安全対策で現場監督や安全管理者が押さえておきたいポイントを解説します。また、安全対策に役立つツールとしてクラウドカメラの活用事例もご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
足場作業の危険性
建設業の足場作業における事故は多岐にわたりますが、もっとも多い原因は「墜落・転落」です。
厚生労働省の労働災害統計(※1)によると、建設業における深刻な事故の約4割は墜落・転落によるものです。特に足場からの墜落は、高所作業という性質上、重大な災害につながりやすい特徴があります。
足場からの墜落・転落だけでなく、足場上での転倒、足場全体の崩壊や倒壊による事故もあります。こうした事故を防ぐためには、安全で堅固な足場の設置と、日々の適切な管理・点検が不可欠です。
建設現場で安全確認すべきポイントを以下の資料にまとめています。気になる方はぜひ資料をダウンロードしてみてください。
労働安全衛生法などの法令に基づく足場の安全対策
労働安全衛生法と労働安全衛生規則(安衛則)では、足場作業の安全確保のため、事業者が守るべき基準を定めています。以下の2つのポイントは特に重要です。
足場の組立て等作業主任者の選任
高さ5メートル以上の足場の組立て(※2)、解体、変更作業を行う場合は、技能講習を修了した「足場の組立て等作業主任者」の選任が義務付けられています。
作業主任者は、材料や器具の点検、作業方法の決定と監督、安全装備の使用状況確認などを行い、作業の安全を確保する重要な役割を担います。
最新の足場安全基準
2024年4月の安衛則改正(※3)により、足場の設置基準が強化されました。原則として本足場の使用が義務化され、作業床の幅や床材の隙間などについても詳細な基準が定められています。
なお、2023年10月の安衛則改正(※4)で、点検者を事前に指名し、その記録を保存することも義務化されており、設置と点検の両面から安全性の向上が図られています。
現場監督が足場作業で実施すべき安全管理のポイント

現場全体を管理する現場監督は、万が一の事故が起こらないよう、足場作業時は特に注意を払う必要があります。足場作業における実践的な安全管理のポイントとして、5つを解説します。
材料の劣化や破損がないか確認する
足場材料の劣化や破損は、重大事故に直結する危険要因です。特に、繰り返し使用される材料や、風雨にさらされた部材は入念にチェックする必要があります。
点検は作業開始前の日常点検に加え、強風や大雨の後は必ず実施するようにします。現場監督は点検担当者を決め、チェックリストを活用した確実な点検体制を構築しましょう。亀裂・腐食・変形などの異常を発見した場合は、速やかに使用を中止し、交換してください。
作業員の安全装置の装着を確認する
現場監督は、現場の作業員が墜落制止用器具やヘルメットを正しく装着しているか、日々確認することが大切です。高所作業ではフルハーネス型墜落制止用器具の使用が原則となっています。全作業員が確実に装着しているか、作業開始前に必ず確認してください。
特に重要なのは、装着の有無だけでなく、正しく装着できているかの確認です。ベルトの緩み・ねじれ・フックの掛け忘れなどがないか、作業員同士で相互確認する習慣を定着させることが大切です。
気象条件による作業可否を判断する
足場作業は屋外で行うため、気象条件が安全性に大きく影響します。夏季は熱中症対策として、こまめな水分補給と休憩時間の確保を徹底してください。作業員の体調変化に注意し、異常があれば速やかに作業を中断しましょう。
冬季は足場の凍結による滑落事故に注意が必要です。作業開始前に足場の状態を確認し、凍結箇所には滑り止め措置を施してください。
強風・大雨・雷など、悪天候時は作業を速やかに中止する判断が重要です。現場監督は、作業員の安全を最優先に、適切な判断を下すようにしてください。
墜落・落下物防止対策を徹底する
足場作業では、作業員の墜落・転落防止と、落下物による災害防止の両方が重要です。
作業員の墜落はもっとも重大な労働災害につながります。以下の対策を徹底してください。
- 作業床の端部への手すり設置
- 開口部への覆い、囲いの設置
- 墜落制止用器具の適切な使用、取付設備の確認
- 昇降設備の適切な設置、使用
また、落下物防止対策も重要です。高所からの落下物として多いのは、工具、ボルト・ナット、資材の端材、作業員の携行品などです。小さな部品でも重大事故につながる可能性があるため、以下の対策を徹底してください。
- 工具への落下防止ワイヤーの装着
- 腰袋やポケットのファスナーやボタンの確認
- 資材の整理整頓、固定
- 防護ネットの設置
- 作業エリア下部の立入禁止措置
現場が複数あり、すべての工具や部品に対して目視で確認することに限界がある場合は、高画質での映像確認ができるカメラの導入も検討してみてください。
作業員間のコミュニケーションを促進する
安全な足場作業には、作業員同士の円滑なコミュニケーションが不可欠です。作業中の声掛けや合図は、事故防止の基本です。「ヨシ!」の指差呼称、危険を知らせる声掛け、作業開始・終了の合図など、基本的なコミュニケーションを徹底してください。
近年は作業員が多国籍化し、意思疎通の工夫も必要になっています。共通の合図やイラスト付き安全標識の活用など、連携を強めましょう。
また、朝礼での体調確認や休憩時間でのコミュニケーションを通じて、お互いに声を掛けやすい職場環境を作ることも、安全管理の重要な要素です。
足場作業の安全対策に役立つクラウドカメラ

広範囲に及ぶ足場作業の安全確認を効率化するためには、クラウドカメラの活用がおすすめです。
クラウド録画サービス「Safie(セーフィー)」は、建設現場での導入実績が豊富なクラウドカメラです。建設現場での活用におけるメリットは以下です。
- 遠隔から現場状況をリアルタイムで確認できる
- 複数現場を一元管理し、安全パトロールの効率化に役立つ
- 映像記録により、事故発生時の原因究明に活用できる
詳しい製品情報や導入事例については、以下の資料をご参照ください。
足場作業での安全対策なら「Safie GO シリーズ」

足場作業での安全対策には、建設現場など屋外での利用に適した「Safie GO(セーフィーゴー)シリーズ」がおすすめです。主な特徴は以下です。
- LTE搭載でネットワーク環境が不要
- 工事不要で簡単に設置でき移設も容易
- 広角レンズで現場全体を広範囲に管理できる
いくつかのモデルがあり機能・性能は製品によって異なりますが、たとえばエッジAI搭載モデル「Safie GO PTZ AI」は、オプションのAIアプリを追加することで、立ち入り検知機能を活用できます。危険エリア・立入禁止エリアに侵入した人を検知してリアルタイムに通知するため、事故・事件を未然に防ぐのに役立ちます。
| モデル | 画像 | 特長 | 防水防塵 |
|---|---|---|---|
| Safie GO 180 | ![]() | 180度の広角レンズ | IP66 |
| Safie GO 360 | ![]() | 360度全方位を撮影 | IP66 |
| Safie GO PTZ | ![]() | PTZ操作が可能 | IP66 |
| Safie GO PTZ Plus | ![]() | GPS搭載で設置位置を確認 | IP66 |
| Safie GO PTZ AI | ![]() | エッジAI搭載で人物検出可能 | IP66 |
現場の安全対策にSafieを導入している事例
建設・工事現場にSafieを導入し、安全対策に役立てている4事例をご紹介します。ぜひ自社へクラウドカメラを導入するイメージをしてみてください。
※事例内容は取材当時のものです。
清水建設株式会社

清水建設株式会社は、新東名高速道路の川西工事の安全管理においてSafie GO シリーズを活用しています。ズーム映像の詳細度や画質がすぐれており、遠隔からの安全管理に活用できると感じたためです。
総延長2.6kmの現場では、PTZ機能付きカメラによる遠隔操作で、特定の危険箇所を重点的に確認しています。30倍速での作業全容確認後、気になるシーンを確認し、必要に応じてスナップショットを撮って関係者に共有しています。
特殊作業時には本部の安全管理部門が遠隔でライブ映像を確認し、現場へ的確な指示を出すことも可能になりました。気になる箇所があったら遠隔で画角を柔軟に変えたりズームしたりできるうえ、毎日映像で現場を確認できることも、安全管理において大きなメリットに感じています。
戸田建設株式会社

幅広い建築物を手がける総合建設会社の戸田建設株式会社は、監督が難しい現場の遠隔管理を効率化するため、Safieの導入を決めました。
Safieのカメラを導入した後は、いままで現地に出向く必要があった現場確認が遠隔でできるようになりました。また、動画を撮影することで、写真よりも確実に不安全行動がないかチェックできるようになり、作業員全体の安全意識が高まったことも感じています。
屋外設置型のSafie GO シリーズだけでなく、ウェアラブル型のクラウドカメラも活用しており、業務改善への活用を推進しています。
大成ロテック株式会社

全国の道路インフラを支える道路舗装会社である大成ロテック株式会社では、各拠点の安全状況を確認したいという目的からSafieの導入に至りました。
各拠点のリアルタイムでの安全確認ができない状況でしたが、Safieのカメラを導入したことで、本社から映像確認のみですばやく安全確認できるようになりました。日本全国にある工場などにカメラを設置し、現地の状況をチェックしたうえで、必要に応じて不安全行動に対する注意を遠隔で伝えています。
また、カメラ映像は客観的事実として捉えられるため、問題発生時の原因究明と対策立案に活用でき、安全性向上に活用できています。
株式会社竹中工務店

株式会社竹中工務店の広島支店では、多数のSafieカメラを導入しています。現場の安全担保と事故防止に活用しているのが、Safie GO シリーズです。
カメラ設置により、チェックしにくい死角が減少し、多くの作業員が安全確認を行いやすくなりました。俯瞰して映像確認を行いたいところにカメラを固定して設置し、不安全行動がないかモニタリングしています。
短時間で効率よく安全確認ができるようになり、4カ月のトライアル期間中だけでも約500件のリスク回避につながったと、効果を実感しています。また、危険だったシーンを映像で振り返ることで、作業員自身に不安全行動を自覚してもらう使い方もしており、安全意識の改善や事故の減少につながっています。
まとめ:実践的に足場作業の安全対策をしよう
屋外の高所で行う足場作業には常に危険が伴います。労働安全衛生法に基づく作業主任者の選任や設置基準の遵守はもちろん、日々の点検、気象条件の判断、作業員間のコミュニケーション促進など、実践的な安全管理が不可欠です。
これらの安全対策をより効果的に実施するため、補助ツールとしてクラウドカメラを活用する企業が増えています。遠隔での安全確認や、映像を活用した安全教育などに役立てることができます。
セーフィーでは、建設業界での豊富な導入実績をもとに、安全管理の効率化をサポートしています。足場作業の安全対策強化をご検討の際は、ぜひご相談ください。
- 見るべきポイント31選!クラウドカメラを活用した安全パトロール
- 安全管理業務が楽になる、安全パトロールの遠隔化に役立つクラウドカメラの活用方法を作業別に解説します。
※1 出典:“労働災害原因要素の分析(令和2年 建設業)” 厚生労働省(参照 2025-12-26)
※2 出典:“労働安全衛生規則(第五百六十五条)”.e-Gov法令検索.2024−4−1施行(参照 2025-12-26)
※3 出典:“足場からの墜落防止措置が強化されます”.国土交通省(参照 2025-12-26)
※4 出典:“足場からの墜落防止対策を強化します。~令和5年10月1日から順次施行~”厚生労働省(参照 2025-12-26)
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▶「防犯カメラとプライバシーの関係。事業者が注意すべき設置のポイント」
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