Bluetoothを搭載した防犯カメラの利点や活用方法、商品例

Bluetoothは今やスマホやパソコンに必ず搭載されており、誰にとっても馴染みある技術となっています。普段から、Bluetoothイヤホンなどを使用している人も多いのではないでしょうか。そんな身近な機能ですが、実は一部の防犯カメラにも搭載されており、用途を一層広げることに一役買っています。

Bluetoothを搭載した防犯カメラでどんなことが可能になるのか、メリットを具体的な活用シーンをご紹介します。2種類のネットワークカメラの機能も確認してください。

Bluetoothとは？Wi-Fiとの違いやメリット

すっかり身近に浸透しているBluetoothですが、どんな技術なのかを正確に理解している人は少ないかもしれません。そこで、まずはBluetoothとはどんなものなのか、Wi-Fiとどう違うのか、そしてどんなメリットがあるのかを、あらためて確認しておきましょう。

Bluetoothは無線通信技術の一種で、およそ10m以内の距離にある対応機器をケーブルなしで接続し、機器間でのデータのやりとりを可能にするものです。Bluetoothは国際標準規格であるため、Bluetooth対応であれば、別々のメーカーの機器同士でも接続できます。

もう1つの身近な無線通信であるWi-Fiと比較すると、BluetoothとWi-Fiの特徴は次のようにまとめられます。

	Wi-Fi	Bluetooth
通信速度	速い	遅い
通信距離	長い（約100m～300ｍ）	短い（約10m）
消費電力	多い	少ない
接続台数	複数台を同時接続可能	1対1の通信を想定
通信料	必要（※フリーWi-Fiの場合、提供者が通信会社と回線契約をしている）	不要

このように、Bluetoothは通信距離や通信速度は限られているものの、消費電力が少ない点がメリットと言えます。このため、イヤホンやキーボード、マウスなどのように、長時間使用する機器の接続に適しています。また、一度に転送されるデータの量も少ないため、通信の遅延が起こりにくい点も利点です。

Bluetoothの身近な活用場面

このような特徴を持つBluetoothは、今では様々な機器に搭載されており、私たちの日常の一部となっていると言っても過言ではありません。ここでは、Bluetoothが具体的にどんな場面で使われているのか、主な活用シーンを見ていきましょう。

・イヤホン、スピーカー

AppleのAirPodsに代表されるワイヤレスイヤホンは、ペアリングしたスマホやパソコンとBluetoothで通信を行っています。無線なのでケーブルがからまったり引っかかったりすることもなく、わずらわしさがないという長所があります。また、スマホやパソコンを離れた場所に置いたまま、イヤホンだけを耳に装着して、移動しながらでも音楽を楽しむことができます。

Bluetoothスピーカーも同様に、好きな場所に設置した状態で、いつでも手元のスマホで音楽を選んで再生することができて便利です。

・キーボード、マウス

Bluetoothを搭載したキーボードをスマホやタブレットに接続すれば、パソコン感覚で文字を入力することができます。また、現在主流となっているBluetooth接続のマウスは、ケーブルがないので動かしやすいのが利点です。

・ヘルスケアグッズ

身に着けて運動量を計測する「活動量計」は、歩数や走行距離、消費カロリー、心拍数などを測定するものですが、Bluetoothでスマホと接続可能な製品も多数あります。活動量計のメーカーが提供している専用スマホアプリと連携させることで、活動記録を確認できるようになっています。

・ゲームコントローラー

スマホゲームの中には、ゲーム用のコントローラーでの操作に対応しているものもあります。Bluetoothでスマホをコントローラーと接続することで、据え置き型のゲーム機と同じ感覚で、ゲームを楽しむことができます。

・ファイル送受信

スマホとパソコンをBluetoothで接続してスマホで撮影した写真をパソコンに転送したり、自分のスマホと友人のスマホをBluetoothで接続してデータをやりとりしたりと、Bluetooth通信はデータ共有にも活用されています。

・テザリング

Bluetooth通信は、スマホからのテザリングにも利用されています。外出先や移動中にパソコンをインターネットに接続したい場合、Bluetoothでスマホとパソコンを接続してテザリングの機能を使用すれば、スマホのモバイル通信を使ってパソコンをインターネットに接続することができます。

このように、Bluetoothは身近な様々な機器に搭載され、私たちの日常に利便性をもたらしてくれています。最近のスマホにはイヤホンジャックがありませんが、これはすでにBluetoothイヤホンが標準となっているからです。Bluetoothは今や、現代人の生活に欠かせない通信技術になっていると言えるでしょう。

Bluetoothを活用した防犯カメラの機能

このようにすっかり日常に浸透しているBluetooth通信機能ですが、実は一部の防犯カメラにも搭載されています。

防犯カメラにBluetooth接続の機能がある場合、ヘッドセットやスピーカーをカメラに接続すれば、そのヘッドセットやスピーカーから音声入出力を行うことが可能となります。

使用イメージとしては、店舗の天井に防犯カメラを設置した状態で、そのカメラとBluetooth接続をしたスピーカーをレジカウンターなどに置いて使うことが考えられます。こうすれば、バックヤードのモニタリング端末から防犯カメラの映像を確認しつつ、スピーカーをとおしてレジカウンターにいるスタッフに指示を出すことができます。接客業などでヘッドセットの装着が難しい店舗でも、音声でのコミュニケーションがしやすくなるという利点があります。

また、クラウド録画型の防犯カメラの場合、Bluetooth接続を利用して、スマホからカメラの接続設定を行うことができます。カメラ映像の確認に使いたいスマホから専用アプリにログインし、Bluetooth機能を使ってカメラと接続することで、簡単に初期設定を完了することができます。

Bluetoothを搭載したカメラの導入をご検討されている方は、お気軽にご相談ください。

Bluetooth接続機能のある防犯カメラのメリット

このように、Bluetooth接続機能のある防犯カメラをスピーカーと接続すれば、映像を確認するだけにとどまらず、遠隔でのコミュニケーションツールとして、カメラをより効果的に活用できるようになります。

もちろん、音声の出入力機能が搭載された防犯カメラなら、スピーカーを接続しなくてもカメラ本体を介して音声でコミュニケーションをとることができます。ただし、コミュニケーションの相手だけではなく店舗内の状況を俯瞰的に確認したい場合などは、カメラとスピーカーを別々の位置に設置できれば便利でしょう。Bluetoothでスピーカーを接続すれば、カメラとスピーカーの位置をそれぞれ最適化することができるという利点があります。

たとえば、スタッフ間でのコミュニケーションであれば、カウンターに置いたスピーカーをとおして接客内容をしっかりと聞き取り、接客後にスピーカー越しに改善点のフィードバックを行う、というような活用方法がありそうです。店舗とお客さまのコミュニケーションの場合は、無人サービスの受付カウンターで利用方法がわからず困っているお客さまがいた時に、カメラで状況を把握しながらスピーカーを介して音声で遠隔サポートする、といった活用方法が考えられます。

Bluetoothを搭載した防犯カメラ2選

このように、防犯カメラのBluetooth接続機能を活用すれば、防犯カメラの用途を大きく広げることが可能になります。実際にBluetoothが搭載されている防犯カメラとしてどんな製品があるのかをイメージいただくため、ここではタイプの異なる2種類のBluetooth対応カメラをご紹介します。

1. 工事不要で置くだけ屋内用カメラ

「Safie One（セーフィーワン）」は、内蔵マイク・スピーカー、Bluetoothを標準搭載しており、置くだけでも使える設置が簡単なカメラです。双方向通話が可能であるため、本部と店舗間での指示や報告、あるいは遠隔接客など、離れた拠点間のコミュニケーションに活用できます。

「Safie One（セーフィーワン）」はにエッジAIが実装されており、人だけを検知する「人検知」機能など、防犯や店舗運営に役立つ機能が標準で利用いただけます。さらに、オプションでアプリケーションを追加すれば、解析した映像データを防犯やマーケティングに活用することも可能に。アプリケーションは、「立ち入り検知」、「通過人数カウント」、「立ち入りカウント」という店舗運営で役立つ3つの機能がパッケージ化されたもので、店舗の集客力や販売力の向上、そして業務効率の改善をAIが助けてくれます。

2. 現場用ウェアラブルカメラ

ウェアラブルタイプの「Safie Pocket2 Plus（セーフィーポケットツープラス）」は、移動しながらの撮影に使えるのはもちろん、定点カメラとして設置して使うこともできるため、様々な場面で活躍します。身に着けた状態で映像を共有しながら双方向通話ができるため、土木・建築の現場や工場内でのポイント監視、警備業界など、様々な業界の遠隔業務に利用されています。

本体のマイクとスピーカーを通じて、カメラ側から複数人が同時に通話に参加することもできますが、Bluetoothでヘッドセットなどを接続すれば、周りで大きな音が鳴っていて会話が聞こえづらい環境などでも、スムーズに通話ができるでしょう。このように場面に合わせて必要な時にヘッドセットを利用できるのが、Bluetoothを搭載した防犯カメラの利点と言えそうです。

終わりに

今や私たちの日常に欠かせないBluetooth通信は、スマホやパソコンをイヤホンやスピーカー、マウスやキーボードといった身近な機器と接続してくれる通信技術ですが、一部の防犯カメラにも搭載されています。

防犯カメラにBluetoothが搭載されていると、ヘッドセットやスピーカーをカメラに接続できるため、店舗などでのカメラを介した音声コミュニケーションの幅が格段に広がります。現場への遠隔臨場や遠隔臨店、お客さまの遠隔サポートなど、デジタルトランスフォーメーション（DX）を推進する上で、強力な味方となってくれるでしょう。

この記事で紹介したAIカメラ「Safie One」は、双方向コミュニケーションだけでなく、AIによる検知機能や解析機能も備えた、幅広いシーンで店舗運営の改善に役立つ最先端の防犯カメラです。

目的や課題に合ったカメラの活用方法について詳しく知りたい方は、セーフィーまでお気軽にご相談ください。