ホテルや旅館の防犯対策・業務効率化・接客向上に防犯カメラの設置は欠かせません。不特定多数の出入りがあったり、施設内での移動も多かったりするため、安全性への配慮と適切なトラブル対応が必要となります。
シティホテルやビジネスホテル、カプセルホテルなどさまざまな形式がありますが、共通する防犯カメラを導入する効果だけでなく、設置すべき場所と設置時に配慮するポイントをご紹介します。
目次
ホテルに防犯カメラを設置するメリットとは

ホテル・旅館にカメラを設置すると、以下のようなメリットがあります。
1.犯罪の抑止効果
ホテルや旅館には不特定多数の人の出入りがあるため、犯罪やトラブルも起こりやすいです。カメラが設置されているだけで、不審者が犯罪行為(盗難や、トラブル)を踏みとどまったり、諦める場合があります。
2.犯罪捜査の支援
万が一ホテル内で盗難などの犯罪行為が発生してしまった場合、カメラに映った映像が捜査や解決に役立ちます。映像から犯人の特徴や行動を特定するために、カメラの録画映像が必要です。
3.ホテル・旅館のセキュリティ強化
カメラの設置は、ホテル全体のセキュリティの強化につながります。不審者が入り込んだ場合や窃盗などの犯罪が起こった場合には、映像を確認し適切な対処が可能です。
4.宿泊者・お客様の安心感の醸成
不特定多数の人の出入りがあるホテルでは、カメラが設置されてセキュリティ性が確保されていることで、宿泊者は安心して滞在できます。適切なカメラの導入・運用は、ホテルが犯罪に対して真剣に取り組んでいる姿勢を示すことができ、宿泊者の信頼を得ることにもつながるでしょう。
5.ホテルスタッフの業務効率化
ホテルスタッフは、バックヤードで業務を行いつつ、フロントや各フロアの様子を映像で確認できます。フロント業務の混雑状況や設備の破損確認など、映像を活用することで実際に現場に行かなくても遠隔から状況を把握でき、業務効率化につながります。
6.ホテルでの顧客体験の向上に
ホテル内の顧客体験の向上にも映像を活用できます。たとえば、映像を見てフロントにお客様が並んでいたらスタッフの数を増やす、トラブルが発生した際には映像を振り返りながらスピーディーに適切な対応をとるなどです。
ホテルの効果的な防犯カメラ設置場所

ホテル内にカメラを設置する場合、以下のような場所が効果的です。
1.ロビーやフロント
ロビーやフロントはホテルの玄関口であり、最も多くの人が出入りする場所です。荷物の預かりや精算業務も行われるので、不審者の侵入や盗難などが発生する可能性も高いです。ロビーやフロントにはカメラを設置することが望ましいでしょう。
2.エレベーターホール
エレベーターホールは、宿泊客はもちろん、不特定多数の方がエレベーター前で集合する場所であるため、犯罪やトラブルが発生する可能性もあります。エレベーターホールにカメラを設置することで、宿泊客の安全確保につながるでしょう。
3.廊下
客室につながる廊下は、不審者の侵入が起こりやすい場所です。廊下にカメラを設置することで、不審者の発見や盗難の防止につながります。
4.駐車場
ホテルの駐車場は、車両の盗難や無断駐車などの不審者の侵入が起こる可能性があります。駐車場へのカメラ設置は、不審者の発見や盗難の防止につながります。
5.事務所やバックヤード
トラブル対策のためにホテルの事務所やバックヤードにカメラを設置する際は、従業員のプライバシーの侵害にあたらないよう、留意して設置を検討しましょう。
ホテル・旅館に最適な防犯カメラの選び方
1.映像品質の良いカメラを選ぶ
カメラの映像品質は、重要な要素の1つです。高解像度の映像を提供するカメラを選ぶことで、鮮明に現場の様子がわかるため、防犯はもちろん業務改善や顧客体験の向上などにも映像を活用できます。
2.ホテルの景観や雰囲気を損なわない形状の防犯カメラを選ぶ
ホテルや旅館・民宿といった宿泊施設はおもてなしの空間でもあります。施設内にあまりにも雰囲気や景観を損なう、威圧感のある形状のカメラはそぐわない場合があります。防犯対策は重要ですが、導入するホテルの空気感や意匠に合うカメラ機種や設置工事方法を選定すると良いでしょう。
3.スマートフォンやパソコンで遠隔から見られるクラウドカメラなどを選ぶ
いつでもどこでもスマートフォンやパソコンで見られるカメラであれば、遠隔地から現場の様子を映像で確認することができます。出張中の現場チェックや、夜間の防犯確認、リアルタイムでのトラブル対応確認など、多岐に渡る業務を遠隔で実施することができ、利便性が高いです。
防犯だけなく業務効率化にも活用したい場合は、ネットワークカメラやクラウドカメラがおすすめです。
防犯カメラを設置する際にホテルの宿泊客に配慮するポイント

1.必要以上にカメラによる威圧感を与えない
ホテルや旅館にカメラを設置する際は、セキュリティの強化と、宿泊客の心理的な安心感の両方への配慮が必要になります。
セキュリティ強化のためにあまりにも多くのカメラを設置すると、宿泊客に不安を与えてしまいます。カメラの導入時には、カメラの台数・撮影対象・撮影の目的を適切に設計しましょう。
また、運用中は宿泊客に隠し撮りと間違われないように、適切に告知することも重要となります。防犯カメラ設置中と書かれたステッカーなどで、お客様にご案内をすると、ホテルの安心感が高まります。
2.宿泊客やスタッフのプライバシーへの配慮
カメラの設置には、プライバシーや法律の問題にも注意が必要です。ホテルの個室でのカメラによる撮影は、プライバシーの侵害にあたる可能性があり設置できません。宿泊客のプライバシーを侵害せず、安心してホテルをご利用いただけるよう、適切な手続きを踏んで設置を進めましょう。
カメラを正しく運用するにはガイドラインが参考になります。IoT推進コンソーシアムと総務省、経済産業省が提供している「カメラ画像利活用ガイドブック」などのほか、各自治体でガイドブックを提供していますので導入前に一読しましょう。
セーフィークラウドカメラのホテル導入事例
セーフィーのクラウドカメラは多くのホテル・旅館に導入いただいており、防犯から業務効率化、顧客体験の向上まで幅広い目的でご活用いただいております。各事例を詳しくお知りになりたい方は、導入事例のページよりご覧ください。
ホステル UNPLAN KAGURAZAKA の導入事例
1Fの受付に設置されているipadから全フロアをチェックできる環境をつくり、夜間の人件費を削減されました。フリースペースの使われ方の分析にもカメラの録画を活用し、新しい事実の発見に役立っています。録画をチェックしてフリースペースの使われ方を分析できた事例です。
ホテル「変なホテル」の導入事例
フロントでは恐竜のロボットたちが出迎えるエンターテイメント性を取り入れつつ、世界一生産性の高いホテルを目指されています。ロボットの後ろにカメラを2台設置し、24時間体制で確認しています。チェックインで困っている人がいないかなど、生産性を追求しながらも顧客へ適切な対応が可能になっている事例です。
まとめ
ホテル・旅館などにカメラを設置する場合は、宿泊客のプライバシーの配慮に留意しながら、フロントやエレベーターホールといった多くの人が出入りするエリアを中心に設置を検討すると良いでしょう。
また、高画質でスマートフォンやパソコンでも映像を見られるカメラを選定することで、接客業務の改善やスピーディーな顧客トラブルの対応などにも活用することができます。ホテルの景観を損なったり、必要以上の威圧感を与えないように注意しながら導入を進めてください。
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※顧客や従業員、その他の生活者など人が写り込む画角での防犯カメラの設置・運用開始には、個人情報保護法等の関係法令の遵守に加え、写り込む人々、写り込む可能性のある人々のプライバシーへの配慮が求められます。防犯カメラとプライバシーの関係については、こちらの記事で詳しく解説しています。
▶「防犯カメラとプライバシーの関係。事業者が注意すべき設置のポイント」
※カメラの設置に際しては、利用目的の通知を適切に行うとともに、映像の目的外利用を決して行わないことが求められます。適切なデータの取り扱いについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
▶「カメラ画像の取り扱いについて」
※ セーフィーは「セーフィー データ憲章」に基づき、カメラの利用目的別通知の必要性から、設置事業者への依頼や運用整備を逐次行っております。
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