
Safie Pocket2で現場監督の業務効率化を実現
施工過程の見える化も視野に入れたカメラ活用とは

日本全国に、高品質・適正価格の在来木造の注文住宅を提供しているユニバーサルホーム。現在、直営店数店舗でSafie Pocket2(セーフィー ポケットツー)を導入し、現場監督の業務効率化にご活用いただいています。全国のフランチャイズ加盟店への展開も視野に入れられている、セーフィーカメラ導入の目的や成果、今後のご活用についてお話を伺いました。
(取材:2020年11月)
導入の決め手
- 設置するためのハードルが低かったから
- 今後の拡張性への期待
- 画像が鮮明で現場の細かいところ遠隔で確認できるから
- コンパクトで機能性もよいから
導入目的
- 現場監督の施工管理業務の効率化
- 現場の状況を遠隔で確認し若手現場監督の負担を軽減
- 現場経費の軽減
導入した結果
- ベテランが遠隔で状況を確認し、アドバイスし円滑に現場が進むようになった
- 業務効率化のデータを蓄積している
- 映像が残ることで、内容を共有し社員教育に役立てている
- 現場監督以外の社内メンバーも現場の進捗を随時確認することが出来る
- 現場の移動時間削減
ユニバーサルホームは、直営店とフランチャイズ加盟店展開で、これまでに日本全国で46,600棟を超える、安心・安全・納得価格の木造注文住宅をつくり続けてきました。
同社では、2019年秋より直営の数店舗で、Safie Pocket2を現場監督業務の担当者がご利用されているとのこと。その目的について伺いました。

渡邉さん: ユニバーサルホームは、全国の加盟店様にユニバーサルホームブランドで家を建てていただくフランチャイズビジネスと、札幌や東京、山梨、静岡などに開設した直営店で、住宅を供給している会社です。
以前より、住宅業界は他の業界に比べIT化が遅れていると感じていました。
特に建築現場はマンパワーに頼っていたり、効率化されていない仕事が多くあります。
また、若者の人手不足といった問題もあり、IoTを活用して現場の効率化を図らなければならないという危機感がありました。
そこで、現場監督の業務を効率化するため、近年では「ANDPAD」という施工管理アプリを導入しました。
そして、さらなる効率化のため、他社製品とも比較の上、導入の敷居の低かったセーフィーさんのカメラを導入してみようと思ったのです。
まずは手始めとして昨年直営店2店に導入し、使ってみて「これはいける」と感じたので、今年また台数を増やしました。
今後、1年くらいかけて、導入の成果を検証した上で、直営店の全導入やフランチャイズ加盟店舗への展開を予定しています。
カメラの活用で若手の現場監督の育成を促進する
現在、直営店の現場監督にSafie Pocket2をお持ちいただいて試験運用中とのことですが、現場監督の業務効率化とともに、人材育成効果もあると渡邉さんは語ります。
渡邉さん: 住宅の建築において現場監督は、通常1人で複数の現場を同時進行で担当し、現場間を巡回します。
また、独り立ちできるまでに約4年かかるといわれています。
とはいえ、その4年の間に常にベテランが隣で付きっ切りというわけにはいきません。
1人で現場監督を務めることもあり、経験が浅い中、ベテランの職人と渡り合い判断しなければならないのはプレッシャーも大きいです。
そこで、Safie Pocket2を若手現場監督に渡し、運用しているところです。

判断に迷う時は、離れた場所にいるベテランがカメラの映像を見て、リアルタイムでアドバイスする。
Safie Pocket2をうまく活用することで、ミスも防げますし、ベテランが来るまで作業がストップしてしまうということもなくなります。
若手にとっても、ベテランの現場監督が後ろについて見てくれているときと同じような安心感があるのではと思っています。

池ノ谷さん: あるとき、若手の現場監督から、隣地との境を示す「境界杭がない」という連絡がありました。 そこで、事務所にいたベテランがカメラ映像で現場を確認しながら「もっと右側の土を少し掘ってみて」と指示を出したところ、そこに境界杭が出てきたということがあったようです。
ベテランの経験が生きました。
過去には、同じように境界杭がないという報告があったため、改めて施工工事を手配したら、境界杭が出てきて、手配が無駄に終わったということもあったのです。
Safie Pocket2のおかけでそういったロスも防げました。
渡邉さん: 現場にいなくても、映像で遠隔で正しい判断ができるというのは、会社としてもとても大きなメリットだと感じています。
たとえば、現場に行って働くのはもう辛いけれど、現場をよく知っているベテランの方に、パートタイムで働いてもらうようなことも可能かもしれません。
映像が残ることで、事例がノウハウとして蓄積され、それを広く伝えるという教育の面でも、カメラ映像が役立つのではないかと思っています。
業務効率化と、ユニバーサルホームブランドの信頼構築のために
現在、Safie Pocket2をご利用いただいていますが、将来的には、現場にカメラを据え置いて常時撮影するということも視野に入れていると渡邉さんは語ります。

渡邉さん: 建築現場は、日々状況が変わります。
昨日まで撮影可能だった場所が、今日は壁ができてしまって隠れてしまうということも多々あります。
セーフィーさんの製品であれば、簡単に設置場所を変更できるので、使い勝手もよいと感じています。
将来的には、建築現場を工事が始まったときから完成するまでずっと撮影し、それを残しておくということも考えています。
カメラで常時撮影しておくことで、正しく施工されているか、進捗はどうか、安全に作業されているかなどが遠隔で管理でき、記録に残せる、これはクオリティコントロールにつながります。
ユニバーサルホームというブランドを守ることにつながると感じています。
作業の様子を常時撮影することで、現場の職人さんの反発はあったりしないでしょうか?

池ノ谷さん: 現場の職人さんたちは昔気質の方も多く、自分たちの仕事の様子をずっと撮影されているのは、良い気がしないかもしれません。
ただ、それを上回るメリットがあるということをご理解いただければ、受け入れていただけるのではないかと思っています。
渡邉さん: 例えば、現場監督が不在で生まれてしまう待ち時間がなくなるといった無駄が減ったりするなどの効果をきちんとお示しすることができれば、現場の職方も導入してくれるのではないかと思っています。
そのためのデータをこの1年かけてしっかりと集めたいと思っています。
また、お客様にも「自分の家が出来上がっていく様子を見たい」というニーズがあります。
とはいえ、なかなか毎日現場に来ることはできません。
施工の様子をきちんと映像で撮っておき、いつでもお見せできますという形に持っていくことが出来れば、大きな差別化を図ることができ、「安心できるユニバーサルホームで家づくりをしてほしい」というお客様も今以上に増えていくはずです。
それだけ、「きちんと正しく施工しています」と言える家づくりをしていきたいと思っています。
それは、お客様の信頼はもちろん、ユニバーサルホームで働くスタッフや、現場の職方さんの自信にも繋がると思います。
こんなことは、まだ業界のどのメーカーもやってはいないことです。
ユニバーサルホームが先陣をきり、住宅業界の一つのスタンダードとなるよう目指しています。
最後に、今後セーフィーの製品をどのようにご活用されたいとお考えでしょうか?

渡邉さん: 住宅業界は、人手不足が叫ばれて久しく、とりわけ若い世代の不足は深刻です。そのため、若者の採用や育成は、我々にとって大きなテーマです。その部分でもセーフィーのカメラが活用できるのではないかと思っています。
現場監督の仕事は、パソコンやITツールを駆使するような仕事ではなく、アナログで泥臭い仕事というイメージをもたれがちです。そのような中、ユニバーサルホームは、セーフィーのカメラで作業管理・安全管理をサポートし、現場監督の業務やプレッシャーを軽減するなど、先進的な取り組みをしている「カッコいい会社(仕事)」だと思ってもらいたい。
現場監督の仕事は、1人前になれば、自らの判断が家づくりに反映できる、とてもやりがいのある仕事です。カメラをはじめとしたITツールの活用が、当社の若者の採用や業界全体のイメージアップにもつながるといいですね。
※本記事に掲載している企業情報、所属及びインタビュー内容は、2020年11月公開当時のものです。