オークション商材の下見会場にSafieの顔認証を導入。
期間限定の入室権限で、強固なセキュリティを実現

ブランドリユース大手のコメ兵ホールディングスグループのBtoBオークション事業を手がける「株式会社KOMEHYOオークション」。同社は商材の下見会場にクラウド型顔認証サービス「Safie Entrance2」を導入し、セキュリティ強化と業務効率化を実現しています。

(取材:2023年2月)

導入の決め手

  • 生体認証(顔認証)でセキュリティ品質が高い
  • コストバランスが良い
  • クラウド管理で、事業拡張に伴う移転・増設などに対応しやすい

導入目的

  • オークション商材の下見会場のセキュリティ強化

導入した結果

  • テンキー式のパスコード流出・使いまわしのリスクがなくなった
  • 会員の入室に対し期間や場所を限定でき、セキュリティが強固に
  • セキュリティ強化によって会員の安心感が高まった
  • テンキー式のパスコード管理業務が不要となり、業務効率化を実現
  • 社員の入退室もスムーズに

ブランドリユース大手のコメ兵ホールディングスのグループ会社で、BtoBオークション事業を手がける「株式会社KOMEHYOオークション」。培ってきた精確な「鑑定眼」や取り扱いノウハウを生かし、リユース事業者が安心して取引できるブランドオークションのマーケットプレイスを提供しています。

経験豊富な鑑定師が品物の状態を確認

同社では、オークション商材の下見会場の入退室管理にクラウド型顔認証サービス「Safie Entrance2(セーフィー エントランスツー)」を導入。入室できる期間を個別に設定できる機能が大いに役立っているといいます。具体的な活用方法や効果について、執行役員の中神 太志さんにお話を伺いました。

より安心できるマーケットプレイスをご提供するために、
テンキー式から顔認証にリプレース

──はじめに、御社のオークションの概要をお教えください。

中神さん:当社ではおおよそ月に3回の頻度で、リユースの宝石、時計、バッグ、アパレルの4商材を扱うオークションを開催しています。参加は会員の事業者さまに限定し、安心してお取引いただけるBtoBのマーケットプレイスをご提供しています。

元来オークションは、バイヤーさまが会場に集まるライブ形式がスタンダードでしたが、近年はコロナ禍の影響でオンライン形式が主流になってきました。現在は当社も全てのオークションをオンラインで行っており、1回につき5日間前後の開催期間を設けています。期間中は時間・場所を問わず入札可能で海外でのビジネスチャンスも拡がるため、グローバル展開を推進している当社としては、今後もオンラインオークションに力を入れていく方針です。

執行役員の中神 太志さん

──Safie Entrance2を導入いただく前は、どのような課題があったのでしょうか? 

中神さん:当社はバイヤーさまに対して会員登録をさせていただいているのですが、オンラインオークションが主流とはいえ、会員さまからは、入札前に実物を見る「実地下見」のご要望が根強くあります。オークション開催期間中は商材をご覧になれる「下見会場」を設け、ご希望の会員さまに完全予約制でお越しいただいています。

下見会場には高額な商材が多数ありますので、防犯カメラを設置するなどしてセキュリティには万全を期しています。しかし、会員さまの入退室管理のツールは「これだ!」と思えるものに出合えておらず、頭を悩ませていました。鍵の紛失や盗難リスクを避けるため、警備会社のテンキー式デジタルロック錠を使っていましたが、それでも、パスコード流出などのリスクはあります。また、オークションのたびに行うパスコードの変更作業は、オークション開始前日の業務終了後に行わねばならず、担当者が残業せざるを得ないという課題もありました。

──テンキー式からSafieの顔認証にリプレースした経緯をお聞かせください。

中神さん:高セキュリティを期待できる生体認証の中で認証精度も高いのは顔認証だと考え、Safieを含む複数社の顔認証システムを比較検討しました。その結果、3つの点でSafieにアドバンテージを感じ、導入を決めました。

1つ目はコストバランスの良さ2つ目はクラウド管理であること、3つ目は担当者の方の対応が速く、導入後の稼働もスムーズだろうと思えたことです。このうち、特に重視したのはクラウド管理でした。今後の事業拡張による移転や増設を見据えると、ローカルよりクラウド管理の方が断然有利です。また、オークションは商材の管理を伴うので完全なリモートワークが難しい面がありますが、その中でも社員がより柔軟な働き方ができる環境をつくるには、クラウド管理が適していると考えました。

認証端末の複数設置と期間設定の機能で、
「誰が」「いつ」「どこに」入室できるか、簡単に管理

──現在はSafie Entrance2をどのようにご活用いただいていますか?

中神さん:顔認証の端末は、オークションの下見会場や社員の執務エリアの出入口に合計6台設置しています。入室権限は、社員は全員に付与、実地下見にいらっしゃる会員さまはご予約の日だけ入室いただけるようにしています。

実際に顔認証をしている様子

──会員さまの入室管理について、運用を詳しく教えていただけますでしょうか。

中神さん:初めて下見にいらっしゃる会員さまには、当社は顔認証を運用していること、下見の際は顔認証へのご登録をお願いしていることを、ご予約時のメールなどでお知らせします。そして当日は受付で顔写真を撮影させていただき、その場で画像データを私たちが顔認証に登録を行います。

登録が済んだら管理画面で会員さまごとに設定をします。

下見会場は商材のジャンル別に複数あり、以前はどの会場にも同じパスコードを設定していました。しかし今は各会場にSafieの顔認証端末がありますので、登録済みの会員さまが予約した会場・日程に合わせて、「どの会場の端末で」「いつからいつまで」入室を可能にするか設定します。そうすれば、その会員さまは別の端末が設置されたほかの会場には入れませんし、設定期間が過ぎれば該当の会場にも入れなくなります。

次回以降、同じ会員さまが下見にいらっしゃるときは、こちらで設定を変更して再び入室可能にする、といった使い方をしています。

セキュリティ強化と業務効率化を実現でき、
会員からも社員からも高評価

──認証スピードなど使用感はいかがでしょうか。また、会員さまの反応もお聞かせください。

中神さん:スムーズに認証されて精度も高く、満足しています。以前のテンキー式のときにはあった入力ミスなどの細かいストレスがなくなり、社員もとても喜んでいます。

会員さまの反応も非常にいいです。顔の登録を煩わしく感じる方もいらっしゃるのでは……と懸念していましたが、Safieはスピーディーに登録・設定できるので全く問題ありませんでした。画像データをいただけば事前にこちらで登録することもできますが、受付時の登録で十分スムーズです。
また会員さまは、入室の際の顔認証の手軽さも喜んでくださいます。何より、セキュリティがさらに強化されたことを大変評価してくださっています。高額な商材を扱う事業特性上、顔認証は当社のアピールポイントの1つになっています。

顔認証システム利用についての案内

──Safieの顔認証を導入し、良かった点をお聞かせください。

中神さん:当たり前ですが、顔を登録した本人でなければ解錠されないので、パスコード流出や使いまわしのリスクもなく、セキュリティレベルがいっそう上がったことが一番良かったです。機能も充実していて、下見をなさる会員さまについては期間や場所まで限定でき、これ以上ないほどセキュリティが強固になったと自負しています。

業務効率化の面でも大きなメリットを感じています。会員さまに一度、顔をご登録いただければ、あとは私たちが管理画面で容易に入室可否を設定でき、とても効率的です。テンキー式のパスコード変更に伴う残業や、セキュリティに気を使いながら会員さまにパスコードをお知らせする業務もゼロになりました。

──今後、Safieの顔認証でチャレンジしてみたいことがありましたらお教えください。

中神さん:入退室記録と勤怠管理との連携を検討してみたいです。また、入室情報と映像をかけあわせてAIによる動線分析などを行い、下見会場の最適化に活かせたらいいですね。会員さまへのサービス向上につながるような映像活用を引き続き検討していきたいと考えています。

中神さん(左)、マーケティング部の関さん(右)、インタビューにお答えいただきありがとうございました。

お話を伺った方

株式会社KOMEHYOオークション


執行役員
社長室長(統括本部長)
中神 太志さん